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ブリットポップとは?歴史や特徴、ファッション、名曲・名盤も詳しく紹介

この記事をご覧になっているあなたは、

「ブリットポップってなに?」
「ブリットポップってどんな音楽?」
「ブリットポップの代表的なアーティストは?」
「ブリットポップの名曲や名盤が知りたい」

などと思っているのではないでしょうか?ブリットポップとは、1990年代のイギリスを席巻したポピュラー音楽ムーブメントです。この時期に活躍した有名なバンドとして、オアシスやブラー、パルプ、スウェードなどが挙げられます。

また、ブリットポップの影響は音楽の枠にとどまらず、ファッションや映画、芸術などさまざまな分野に及び、イギリス中を巻き込んだ社会現象となりました。

今回は、そんなブリットポップの歴史や特徴、主要なアーティストから名曲、名盤まで詳しくご紹介します。

ブリットポップとは

ブリットポップ期を彩ったアーティスト達

ブリットポップとは、1990年代のイギリスで起こった音楽ムーブメント、またその時期に生まれた音楽のことを指します。このムーブメントを通じて、イギリス音楽の歴史に名を残す多くの名アーティストが誕生しました。

ブリットポップが生まれた背景

1990年代のイギリス国内では、80年代後半から盛り上がっていたマッドチェスターが収束に向かい、同時にニルヴァーナを筆頭とするアメリカのグランジがチャートを賑わしていました。ロックファンや音楽関係者は、イギリスらしい音楽が失われていくことに強い危機感を抱いていました。

そんな状況を打開するかのごとく、イギリスらしさを前面に押し出したバンド、スウェードとブラーが登場します。そして1991年には、後にイギリスを代表する伝説的ロックバンドとなるオアシスがデビューし注目を集めます。

ニルヴァーナのボーカル・カートコバーン

そんな中、1994年4月5日ニルヴァーナのボーカルでグランジのカリスマ的存在だったカート・コバーンが自殺。その死は世界中のロック・ファンに大きなショックを与え、グランジ・ブームを終焉へと向かわせます。

その後イギリス音楽界はブラーとオアシスの2大巨頭を中心に盛り上がりを見せ、その後も数々の個性的な新人ミュージシャンがデビューします。このイギリス音楽の原点回帰的ムーブメントを象徴し、「ブリットポップ」という言葉がマスメディアによって生み出されました。

ブリットポップの特徴

ブリットポップの代表格オアシス

ブリットポップは、一連のムーブメントの中で生まれた音楽全般を指すため、その音楽性や様式においてはっきりとした定義はありません。しかし、この時代のヒット曲の多くに共通している点として、以下が挙げられます。

  • 等身大でありふれた日常を歌った歌詞
  • 分かりやすく口ずさみたくなるようなメロディ
  • ポップでありながらも憂いがかったサウンド

地味で落ちぶれた日常を、皮肉たっぷりに自虐する歌詞はまさに「イギリスらしさ」の典型とも言えるでしょう。それを単純で分かりやすいメロディと透き通るようなギターサウンドに乗せ、淡々と歌い上げるのがブリットポップの魅力です。

怠惰で変わり映えのない日常を憂いながらも、それを受け入れて堂々と生きていこうとする姿勢が、当時のイギリスの若者の心を打ったのかもしれません。

ブリットポップの発展

イギリス国旗をまとって雑誌の表紙に登場したオアシスのリアム・ギャラガー

若者から熱狂的な支持を集めていたブリットポップは、国を巻き込んだ社会現象へと発展していきます。

このムーブメントの中で、かつてはアンダーグラウンドで活動していたミュージシャンたちがテレビ番組や雑誌などのメディアで取り上げられ、人々にとって身近な存在となっていきました。

そしてその影響は音楽の垣根を超え、ファッション界や芸術、当時低迷していた映画業界などにおいても、若いイギリスのアーティストの活躍を奨励するムードが浸透していきます。

この社会現象は、マスメディアによって「クール・ブリタニア」と称され、時の首相はこの現象を自国のブランディングに利用すべく総力を挙げてこの分野に力を入れました。

オアシスとブラーの対決

ブリットポップにおける最大の盛り上がりは、時代を代表する2大バンド、オアシスとブラーの対決でしょう。2つのバンドは出身地や階級、音楽性などが全て対照的だったことから、音楽メディアによって頻繁に比較され、彼ら自身もお互いをライバル視していました。

両バンドは1995年8月14日、ニューシングルを同日に発売。その模様はマスメディアによって大々的に報じられ、どちらがチャート1位を獲得するかに国中が注目し、BBCでも特集が組まれるほどでした。

この結果はブラーの勝利に終わりますが、その後のアルバムセールスはオアシスが圧勝。オアシスはその後アメリカにも進出し、世界的なロックバンドへと成長します。

ブラーのデーモン・アルバーン

ブリットポップの終焉

一方で、ブリットポップはその盛り上がりの陰で、アーティストたちの実力不足が指摘されることもありました。また、マスメディアや企業の後押しにより商業的な要素が強まっていたムーブメントは次第に人々の関心を失い、失速していきます。

そして1997年、ブラーのメンバーであるデーモン・アルバーンが新作アルバム発売時に「ブリットポップは死んだ」と発言。このアルバムからブラーは、それまでの音楽からかけ離れたアメリカ的なオルタナティブ志向へと転向します。

また、オアシスも同年にアルバムをリリースしますが、評価を得られず失敗作に終わります。

こうして、イギリス音楽復権の時代にデビューしたバンドは姿を消していき、実質のブリットポップ・ブームの終焉となりました。

ブリットポップが社会に与えた影響

若者を中心に、国中を熱狂させる一大ムーブメントとなったブリットポップ。その影響は音楽だけでなく、ファッションや芸術、映画業界などの大衆文化にも影響を及ぼしました。

スポーツウェアをラフに着こなすファッションがブームに

ジャージをおしゃれに着こなすブラー

ブリットポップを語るに欠かせないのが、そのファッション面における影響でしょう。

それまでのミュージシャンと言えば、煌びやかなステージ衣装やヘアメイクなど、スターらしい華やかなルックスが当たり前とされていました。

ところが、オアシスやブラーといったこの時期のミュージシャンたちは、ジャージやスニーカーといったスポーツウェアを、ステージ上やPVの中でもラフに着用していました。

「飾らず、頑張りすぎず、等身大の姿で生きる」というブリットポップの精神が、そのファッションにも反映されていたのでしょう。

このスタイルは「お金がなくても華やかでなくても輝ける」と当時の若者たちの期待感を高め、90年代ブリティッシュ・スタイルの象徴となっていきました。

映画『トレインスポッティング』のヒット

『トレインスポッティング』のサントラはUKロックの入門とも呼ばれる

ブリットポップの影響は、それまで低迷していたイギリスの映画業界をも好転させます。1996年に公開された映画『トレインスポッティング』のヒットは、まさにブリットポップ・ブームの影響力を裏付けるものとなりました。

スコットランドを舞台とし、ヘロイン中毒の若者たちの救いようのない日常を軽快なタッチで描いた本作。劇中では、ブラーやパルプ、スリーパー、エラスティカといったブリットポップ期を彩った人気ミュージシャンの楽曲が数多く使用されました。

スコットランドの曇り空の下、薬に溺れ、光の見えない悲壮な日常を颯爽と駆け抜けていく若者たちを取り上げた本作は、まさにブリットポップ・ブームの本領発揮となった作品でした。

本国イギリスにとどまらず、アメリカや日本など世界的な大ヒット・ロングランを記録し、イギリス映画界の復活を印象づけることとなりました。

ブリットポップの主なアーティスト

ブラー

そのルックスからアイドル的な人気もあったブラー

1990年にデビューした、ブリットポップ期を代表する4人組ロックバンドです。シニカルで知性に富んだ歌詞と、ポップでサイケデリックなサウンドが特徴として挙げられます。

デビュー直後に行ったアメリカツアーでグランジの波に打ちのめされたブラーは、音楽づくりにおけるイギリスらしさや自分達らしいアイデンティティを追求し始めます。

1994年に発売された3rdアルバム『パークライフ』が全英で記録的ヒットとなり、一気にブリットポップ期を牽引する存在へと上り詰めます。また、少し遅れてブレイクしたオアシスとの対立構造はマスコミに大きく取り沙汰され、国中を巻き込んだお祭り騒ぎとなりました。

世間の流れに反発するように、その後ブラーの音楽はオルタナ志向へと転向していきますが、その評価が落ちることはありませんでした。現在にいたるまで既存ジャンルに囚われることのない楽曲づくりを行い、数々のヒット作を生み出しています。

スウェード

妖艶で背徳的な世界観を持つスウェード

ブラーに並んでブリットポップ・ブームの火付け役と言われるスウェード。デビッド・ボウイやザ・スミスの影響を受けた中性的で艶麗なルックスと、幻想的でダークな世界観を持つバンドです。

1992年のデビューシングル『ザ・ドラウナーズ』がヒットし、当時インディーバンドには異例だった全英中継番組への出演が決定。その退廃的な世界観やナルシシズムに溢れた歌声で人々を魅了します。

一方で、ステージ上での刺激的な演出や、マスコミに対する過激な発言が話題を呼びました。また、バンド内の不和やメンバーの難病発症により幾度となく存続を危ぶまれます。

2003年に一旦解散しますが、その後2010年に再結成を果たしライブやフェスへの出演を再開。2018年には、それまでのバンドの活動を追ったドキュメンタリー映画も制作されました。

なお、ブリットポップの先駆者として名高いスウェードですが、ボーカルのブレッド・アンダーソンは後のインタビューで「ブリットポップは嫌いだった。スウェードはその一部ではなかった」と語っています。

オアシス

言わずと知れた名バンドであるオアシス

オアシスは、1994年にデビューした国民的ロックバンドです。イギリスにとどまらず世界的な知名度を誇るオアシスは、ブリットポップ期のミュージシャンの中で最も成功したバンドと言っても過言ではないでしょう。

1991年にバンドを結成したオアシスは、その2年後にはレコード会社と契約し、翌年デビューアルバムが全英チャート1位を記録。驚異のスピードでイギリス中の注目を集めるロックバンドへと成長します。

バンドの中心は、ギターとソングライティングを担当する兄ノエル、ボーカルの弟リアムのギャラガー兄弟です。幼少期に父親から虐待を受けるなど決して良好とは言えない家庭環境で育ち、田舎の荒くれ者だった彼らは、やがて音楽の世界へその活路を見出していきました。

また、労働者階級出身だったギャラガー兄弟は、同じく労働者階級で世界的な成功を果たしたビートルズを尊敬していたそうです。同時期にチャートを賑わせていた中流階級出身のブラーに対し暴言を吐くなど、中流階級を嫌うような発言も多く見られました。

また、この兄弟は派手な喧嘩が有名で、レコーディング中に不機嫌になり大暴れしたリアムをノエルがバットで殴るという、とんでもない逸話も残されています。オアシス自体も、この2人の間の確執が原因で2009年に解散してしまいます。

オアシスの特徴は、キャッチーで単調なメロディラインと豪快で広がりのあるギターサウンドです。誰が聞いても分かりやすいオアシスの楽曲は普遍的な魅力を持ち、世代を超えて愛され続けています。

パルプ

個性的でUKらしさ満点のバンド、パルプ

パルプは、1978年に結成されたイギリスのロックバンドです。ブラーやオアシス、スウェードと並び、ブリットポップ・ブームの「顔」として一世を風靡しました。

そんなパルプですが、実は結成から10年以上の長い下積み期間があり、1990年代に入ってようやくスポットライトを浴びるようになった遅咲きのバンドでした。

皮肉でユーモアのある歌詞と、ひねくれたポップなサウンドが特徴のパルプ。また、バンドのフロントマンであるジャーヴィス・コッカーの個性的で艶やかな風貌も人気の理由でした。1995年に発表され大ブレイクした名曲『コモン・ピープル』は、ブリットポップ期を象徴する作品とも言われています。

ブリットポップの波に乗ったパルプは、その後もヒットシングルを連発。一気にスターダムを駆け上がります。しかし、ボーカルのジャーヴィスはその栄光と称賛に圧倒され、ドラッグや酒に溺れるようになります。

その後人気が低迷し、パルプは2002年に活動休止を発表。メンバーは結婚したり他のバンドのサポートに入るなど個々で活動していましたが、音楽への意欲が消えることはなく、2011年に再結成を果たしました。

スーパーグラス

若き才能に溢れた3人組スーパーグラス

スーパーグラスは、1993年に結成されたイギリスのオックスフォード出身のバンドです。オアシスやブラーを追いかけブリットポップ期にデビューしたバンドの1つで、アップテンポで疾走感あふれるポップ・サウンドが人気を博しました。

ブラーやレディオヘッドのオープニング・アクトを務めるなどして活動していたスーパーグラスでしたが、1995年に発売したデビューアルバム『アイ・シュド・ココ』が全英No.1を記録。その翌年にはブリット・アワードや音楽雑誌主宰のQアワーズ、NMEアワーズの3つの祭典において新人賞を獲得します。

その後、デビュー当初のパワフルなパンク・ロックサウンドから、グラム、フォークロックなどさまざまなジャンルの要素を取り入れ、作風を変化させていきます。発売したアルバムは次々にヒットし、名実ともに認められる実力派バンドとなりました。

他バンドに対する辛辣なコメントで有名なオアシスのリアム・ギャラガーにさえ、スーパーグラスを「(自分たち以外で唯一)まともなバンド」と言わしめたほどです。

メンバー内の音楽性の不一致を理由に、2010年惜しまれながら解散しますが、今も国内外の多くのアーティストに影響を与え続けています。

ザ・ヴァーヴ

儚く美しい旋律を表現するザ・ヴァーヴ

1989年に結成された5人組のロック・バンドです。

ザ・ヴァーヴの楽曲は美しく響くメロディラインと、浮遊感のあるサイケデリックなサウンドのものが多く、その真骨頂とも言える名曲『ビター・スウィート・シンフォニー』はブリット・アワード 最優秀ブリティッシュ・シングル賞を受賞しています。

また、本楽曲を収録した1997年に発売したア3rdルバム『アーバン・ヒムス』は全英チャート1位を14週連続で独占し、1990年代のブリティッシュ・ロックの決定盤と言われています。

ザ・ヴァーヴは、メンバー内の軋轢により、1995年、1997年、2009年と3度の解散をしています。2度目の解散においては、まさにバンドの絶頂期と言われた時期の突然の発表でした。

ちなみに、オアシスの2ndアルバム『モーニング・グローリー』に収録されている楽曲『キャスト・ノー・シャドウ』は、1度目の解散時精神的に追い詰められていたボーカルのリチャード・アシュクロフトを励ますため、仲の良かったオアシスのギャラガー兄弟が捧げた曲でした。

ブリットポップの名曲

『ドント・ルック・バック・イン・アンガー』オアシス

オアシスの中で最も有名な楽曲のひとつです。オアシス独特の伸びやかで豪快なサウンドと、ライブで思わず一緒に歌いたくなるようなキャッチさが魅力です。

1995年のアルバム『モーニング・グローリー』に収録された楽曲で、後にシングル・カットとして発売され全英シングルチャート1位を獲得しました。一度聴いたら忘れられないメロディで、日本でもテレビCMや映画の主題歌にも使用されています。

『ビター・スウィート・シンフォニー』ザ・ヴァーヴ

壮大なオーケストラの音色から始まるこの曲は、ザ・ヴァーヴの最高傑作『アーバン・ヒムズ』のリード・シングルとして発表されました。

特徴的で心地よいストリングスのループに、ボーカルのリチャード・アシュクロフトの温かくエモーショナルな歌声が重なり、聞く人を独特の空気感で包みこみます。

現実世界を憂い、自分の内面に救いを求める内向的な歌詞と明るく清らかなメロディが対照的で、聞けば聞くほどクセになっていく1曲です。

ザ・ヴァーヴはこの曲でNME誌とローリングストーン誌で1997年のベストシングル賞を受賞しています。

『コモン・ピープル』パルプ

1995年に発表されるやいなや全英No.1シングルとなり、パルプを一気にトップアーティストへと押し上げた1曲です。2015年のローリングストーン誌の読者投票では、ブリットポップの最も優れた1曲にも選ばれました。

上流階級の人々が、普通の人々(common people)の生活を羨む姿を皮肉たっぷりに歌っている本作。ボーカルのジャーヴィス・コッカーの甘くささやくような歌声は、アップテンポなシンセとギターのリズムに乗り、徐々に怒りのエネルギーへと変貌していきます。

色彩豊かでポップなPVも必見です。

『ガールズ・アンド・ボーイズ』ブラー

ブラーの3rdアルバム『パーク・ライフ』のリードシングルとして収録された1曲です。この曲で一気に人気に火がつき、発売翌年のブリット・アワードを受賞しています。

チープで軽快な打ち込みとエキセントリックな電子音から始まるこの曲は、そのフラットなリズムを最後まで崩すことはありません。そこへグルーヴィなベース音とノイジーなギター、ボーカルのデーモン・アルバーンの気だるげな歌声が重なり、思わず踊り出したくなるようなサウンドが生まれています。

中毒性のあるひねくれたポップ・チューンで、一度聴いたら頭を離れません。

『コネクション』エラスティカ

ブリットポップ期の数少ない女性ボーカルバンドであるエラスティカの代表曲です。1994年にリリースされたファーストアルバム『エラスティカ』の収録曲で、同アルバムはアメリカでも大ブレイクを果たしました。

ボーカルのジャスティーン・フリッシュマンの力の抜けたクールな歌声と、キャッチーでノリの良いメロディラインが特徴です。少し物足りなさすら覚えるほどあっという間に終わってしまう潔さも、この曲の魅力と言えるでしょう。

ブリットポップの名盤

1992年 – 『スウェード』スウェード

スウェードのデビューアルバムで、1992に発売されると全英アルバムチャート1位を獲得した作品です。このアルバムでスウェードは痛烈な印象を残し、一気にトップ・アーティストへと登りつめます。

本作には、発売されるやいなやインディーズチャート1位を獲得し、世間を驚かせたデビューシングル『ザ・ドラウナーズ』や、ブリット・アワードで過激なステージ・パフォーマンスを披露した『アニマル・ナイトレイト』が収録されています。

近親相姦や同性愛、殺人といったタブーが歌詞中に散りばめられ、それらが耽美で妖艶なメロディや、歌うようなギターと見事な化学反応を起こしています。スウェードの毒性が表現された作品であり、このアルバムを聴けば彼らのの虜になること間違いありません。

1994年 – 『パーク・ライフ』ブラー

1994年に発売されたブラーの3rdアルバムです。全英1位を獲得し、その後も90週にわたってチャート40位圏内に残り続けるという偉業を成し遂げた作品です。

本作には、ブラーの人気を不動のものにした先述の『ガールズ・アンド・ボーイズ』や、イギリス的なユーモアに溢れた作品『パークライフ』が収録されています。1曲ごとに変わる曲調の変化が楽しく、アルバムを全て聴き終わるまで新鮮な驚きを与え続けてれます。

一見ポップで軽快なサウンドの中に、皮肉のこもった歌詞ややひねくれたメロディが織り交ぜらており、「これぞまさにブリットポップ!」と思わせてくれる作品です。

本作は1995年のブリット・アワードでベストアルバム賞など4部門の受賞に輝いており、90年代ブリットポップ・ムーブメントの勃興の発端となったアルバムとも言えるでしょう。

1994年 – 『デフィニトリー・メイビー』オアシス

1994年に発売された、オアシスのデビューアルバムです。デビューアルバムにして全英チャートで1位を記録し、時代の寵児オアシスの存在感を示した作品となりました。

全英に衝撃を与えたデビューシングル『スーパーソニック』や、ギャラガー兄弟が母親に捧げた名曲『リヴ・フォーエバー』、労働階級の人々の感情を代弁した『シガレッツ・アンド・アルコール』など、オアシスを代表する楽曲が数多く収録されています。

「生きることへの肯定」や「自分が自分であることの必要性」を、シンプルでダイナミックなメロディに乗せ、荒々しくもまっすぐに訴えかけてくる本作。時代を経た今でも聴く人の胸を打つこと間違いありません。

また、オアシスは本アルバム1曲目の『ロックンロール・スター』で「今夜、俺はロックンロールスターだ」と堂々宣言しています。デビュー作でありながら、将来伝説のバンドになることを確信していたメンバーの溢れる自信と勢いが感じられる作品です。

1995年 – 『アイ・シュド・ココ』スーパーグラス

1995年発売のスーパーグラスのデビュー作であり、彼らの出世作となった作品です。今作は全英チャート1位を3週間独占し、全英で50万枚、全世界で100万枚のヒットを記録しました。

本作には、パンキッシュで若さ溢れるデビュー作『コウト・バイ・ザ・ファズ』や、バンドで初のトップ10入りを果たした楽曲『レニー』、バンド最大のヒット曲『オールライト』等が収録されています。

荒っぽくて疾走感のあるポップ・サウンドが魅力のスーパーグラスですが、アルバム中盤ではイギリスらしいギターロックを鳴らし、聴く人を圧倒します。全曲聴き終えると爽快な気分にさせてくれる一作です。

1997年 – 『アーバン・ヒムス』ザ・ヴァーヴ

1997年に発売されたザ・ヴァーヴの3rdアルバムです。初登場で全英No.1を獲得した後、12週にわたって1位を独占した本作は、「英国ロックの決定盤」とも言われています。

本アルバムには、バンドの評価を一気に押し上げた前述の『ビター・スウィート・シンフォニー』や、全英No.1を獲得した『ドラッグス・ドント・ワーク』、ボーカルのリチャード・アシュクロフトの優しい歌声が生かされた名曲『ソネット』等が収録されています。

作品を通して奏でられる優雅で広がりのあるサウンドは、聴く人を心地よい空気で包みこみます。本アルバムはメロディ重視の楽曲が多く、リチャードのソングライターとしての才能が発揮された作品でもあります。

このアルバムは翌年のブリッド・アワードで年間ベストアルバムを受賞しますが、人気絶頂期だったにも関わらず、ボーカルのリチャードとギターのニックの確執が原因となりバンドは解散します。

ブリットポップについて知れる関連作品

映画『LIVE FOREVER』

ブリットポップ•ムーブメント渦中のイギリスを振り返るドキュメンタリー映画です。劇中ではムーブメントの立役者であるオアシスやブラー、パルプのメンバーがインタビューに応じています。

ブリットポップの成り立ちや、当時の時代背景、ブラーとオアシスの対立について触れられており、当時お祭り騒ぎだったイギリス国内の様子をリアルに感じることができる作品です。

本『ブリットポップ・ディスクガイド』

ブリットポップの軌跡を辿った本です。

ブリットポップ・ブームの中心にいたバンドへの秘蔵インタビューや、バンド・カタログ、アルバムの概要やレビューも掲載されています。この一冊でブリットポップの全様が分かる内容となっています。

ブリットポップに関するまとめ

以上、今回はブリットポップの歴史やその特徴、代表的なバンドや名曲・名盤についてご紹介しました。

ブリットポップは、メディアや政治が作り上げた商業主義的なムーブメントであるとして、ネガティブに評価されることも少なくありません。しかしながら、この時代に後世に残る多くの素晴らしいミュージシャンが誕生したことは紛れもない事実です。

まだブリットポップを聴いたことがないという方は、本記事を参考にぜひお気に入りのバンドを探してみてはいかがでしょうか。

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