「日本はどんな戦争をしてきたの?」
「それぞれの戦争に関係はあるの?」
「どういう影響があったの?」
この記事では明治以降に日本が関わった戦争についてまとめました。日本は国同士が全面的に戦う戦争を5つ経験しています。日清・日露戦争、第一次世界大戦、日中・太平洋戦争です。
これらの名前はみなさんご承知かと思いますが、戦争が起きた原因や内容、結果や影響などについてはわかりにくい部分も多いのではないでしょうか。またこれらの戦争はそれぞれ密接に関係しています。日清戦争の結果、日露戦争が起きて・・・といった具合です。
この記事ではそれぞれの戦争の詳細や関係について年表などを使ってわかりやすく解説していきます。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
近代日本が関わった戦争とは?
日本の戦争の歴史について簡単に解説
年月 | 戦争 |
---|---|
1894年7月~1895年4月 | 日清戦争 |
1904年2月~1905年9月 | 日露戦争 |
1914年7月~1918年11月 | 第一次世界大戦 |
1937年7月~1945年9月 | 日中戦争 |
1941年12月~1945年8月 | 太平洋戦争 |
明治時代になり日本という国家ができてから、日本は諸外国と5つの戦争を経験してきました。
- 明治に①日清戦争、②日露戦争
- 大正に③第一次世界大戦
- 昭和に④日中戦争、⑤太平洋戦争(第二次世界大戦)
日清・日露戦争、第一次大戦で日本は勝利をおさめ利益を得ました。また日本は、国際連盟の常任理事国にまで上り詰めました。しかし、その後の日中戦争とそれに連続する太平洋戦争では完膚なきまでに叩きのめされ、それまでの利益をすべて失ったばかりか数多くの犠牲を生むことになりました。
5つもの戦争があった理由
明治維新が起こった1867年から太平洋戦争が終わった1945年までの80年足らずの間に、大規模な戦争が5つも行われた理由は、当時世界が植民地主義の時代だったことが大きな原因です。
日本が明治時代を迎えたころ、世界は植民地主義の真っ只中で弱い国は容赦なく植民地にされる時代でした。日本で明治維新が起きたのも、植民地にされてしまうのではないかという危機感が原因の一つでした。
日清・日露戦争は、不凍港を求めて南下してくるロシアから国を守るということが大きな目的でした。これらの戦争に勝利した日本は、今度は守る側から攻める側へと変化しました。中国の権益を求めて大陸へ進出したのです。第一次世界大戦や日中・太平洋戦争は日本が海外に権益を求めて外国と衝突した戦争と言えます。
このように食うか食われるかといった時代に列強との競争を生き抜くためには、戦争という手段を最大限に利用して生き抜く必要がありました。このため数多くの戦争を行われることになったのです。
戦争と事変、出兵との違い
5つの戦争があった間には、満州事変や支那事変、シベリア出兵、ノモンハン事件などの出来事も起こっています。これらは戦争とどう違うのでしょうか?
明確な定義はないのですが、戦争は国と国とが宣戦布告をして全面的に戦うものを指すことが多いようです。事変は宣戦布告がなく規模も戦争と比べてやや小さいもの、出兵や事件はさらに規模が限定されるものに用いられています。
しかし日中戦争のように当初宣戦布告がされなかった戦争もあります。このため日中戦争は日華事変、支那事変などと呼ばれていた時期もあります。
バナナ
全ての発端はロシアの南下政策に対する自衛だったわけで、それに帝国主義の潮流に乗って外国に利益を求めたことが、元々関係無かったアメリカとの衝突を生んだ。皮肉なことにロシアの脅威は未だ排除されていないわけだからこの一連の戦争の歴史はまだ続いていることになる
分っかり易す!