阿部正弘とはどんな人?生涯・年表まとめ【死因や子孫、功績も紹介】

阿部正弘の関連作品

おすすめ漫画

陽だまりの樹

1980年代に手塚治虫が幕末を描いた長編漫画で、第29回小学館漫画賞青年一般部門を受賞しています。主人公の一人である伊武谷万二郎の才能を認めて、登用するのが阿部正弘です。

この作品は手塚治虫の生んだ傑作の一つとも言われ、これまでにテレビアニメ、ドラマ、舞台と何度も形を変えてメディアミックスが行われています。

大奥

よしながふみ原作の「大奥」は、第5回センス・オブ・ジェンダー賞、第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第56回小学館漫画賞少女向け部門など数々の受賞歴がある作品です。江戸城の大奥を舞台に、歴史上の男性が女性に、女性は男性に置き換えられて描かれているSFもので、阿部正弘は家慶編から幕末編で女性として登場します。

作品の前半部分は映画、テレビドラマでも放送されました。2020年末には16年続いた連載が完結し、最終巻となる19巻は2021年2月26日に発売されます。

おすすめ小説

安政維新

阿部正弘を主人公に描かれた小説です。ペリーが来航する前にアメリカの捕鯨船であるマンハッタン号が来航した際に阿部正弘がどう対応したのかなど、歴史の教科書では窺い知ることのできない話が多く取り上げられていて、とても興味深いです。

幕末政治家

幕臣で政治評論家でもあった福地源一郎(桜痴)が、徳川幕府で外交や内政に力を尽くした人物を取り上げてまとめたもので、阿部正弘も挙げられています。実際に幕末の動乱を経験している福地が論じているという点で異色の作品です。また、旧幕閣の要人から聞いた話など、福地にしか書けない内容もあり、一読の価値があります。

おすすめ大河ドラマ

篤姫

2008年のNHK大河ドラマ「篤姫」では草刈正雄が阿部正弘を演じていました。篤姫自身が一橋慶喜を次期将軍にしようと推していたこともあり、同じ目的を持つ阿部正弘の登場シーンも比較的多かったです。大奥に人気がある老中という位置付けも表現されていましたし、過労でやつれていく様子を草刈正雄が丁寧に演じていました。

西郷どん

2018年NHK大河ドラマ「西郷どん」では、藤木直人演じる阿部正弘が登場しました。若いイケメンエリートを全面に出したキャスティングと話題になりました。阿部正弘は島津斉彬と親しい間柄でしたので、その家臣であった西郷隆盛は正弘に大きな影響を受けます。

青天を衝け

2021年NHK大河ドラマ「青天を衝け」にも初回から大谷亮平が演じる阿部正弘が登場しています。「篤姫」や「西郷どん」は主に薩摩藩という立場から見た幕府でしたが、渋沢栄一は幕臣という立場で幕末を捉えるため、これまでとは違った見方になりそうです。

関連外部リンク

阿部正弘についてのまとめ

阿部正弘が開国を決断したことは、太平洋戦争の開戦や終結と同じくらい、日本史上でも大きな方針転換の一つだったと思います。特に正弘は譜代大名であり、鎖国を破るという判断には大きなストレスがあったはずです。しかし彼が決めてくれたことで、日本は列強に攻め込まれることもなく、独立国として歴史を続けることができました。

そして、朧げでも見せてくれた日本の未来像は、正弘の死後も残された人たちが意思を引き継ぎ、形になっていきました。例えば海軍は長崎海軍伝習所出身の勝海舟や川村純義が創成期を担い、日清・日露戦争では戦果を上げるに至ります。正弘は若くして亡くなってしまいますが、その志は繋がれたと思うと多少救われた気持ちになりますね。

これだけの偉業を成しておきながら、活躍時期が幕末の初期だったこともあり知名度の低い阿部正弘。この記事が彼に関心をもつきっかけになれば嬉しいです。

1 2 3 4 5 6

コメントを残す