1715年9月1日 – 76歳「ルイ14世死去」
ルイ14世の晩年はブルボン王朝の最盛期の影形もない非常に暗いものでした。戦費が嵩んだことで財政は圧迫し、6人いた子どもの殆どが幼くして亡くなってしまったのです。そして、唯一生き残った幼いひ孫のアンジュー公が後継者となりました。
死ぬ直前に幼い王太子へ教訓を残す
ルイ14世は死ぬ直前に後継者となった幼いひ孫アンジュー公(のちのルイ15世)を傍へ呼び、次のような教訓を伝えたといわれています。
私は多くの戦争をした。しかし、私のような真似はしてはならない。
これはルイ14世の人生から得た教訓であり、戦争は決して富ばかりを生むわけではないと幼い王太子に諭したのです。
王太子へ教訓を残したのち、ルイ14世は壊死の合併症である「壊疽」で75歳の生涯に幕を下ろしました。ルイ14世の死に国民は喜び葬列に対して罵声まで浴びせたといわれています。
ルイ15世が5歳でフランス国王となる
ルイ14世の死後はアンジュー公であったルイ15世がフランス国王となりましたが、ルイ14世と同じように数多くの戦争を起こしフランス財政をさらに圧迫させました。そして、跡を継いだルイ16世の時代にはとうとう「フランス革命」が勃発したのです。
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2015年から2018年にかけて放送されたルイ14世の治世や人間関係をヴェルサイユ宮殿の建立計画を中心に描いたドラマになります。撮影が現代でありながら17世紀当時のフランスの様子を緻密に表現しており、ルイ14世を取り巻く人間関係も深く掘り下げた作品です。
関連外部リンク
ルイ14世についてのまとめ
今回は、フランスの英雄ルイ14世の生涯を解説しました。王族の家系に生まれ、太陽王とまで呼ばれたルイ14世。フランス絶対王政の最盛期を築くと同時に、フランス革命を引き起こす原因のひとつにもなりました。
幼くして国王となり民衆から追われる体験もした彼は大人になるにつれて、徐々に独裁的な国政を行います。侵略戦争や制度の改革、ヴェルサイユ宮殿の建立など周りの意見よりも自分の理想を追求する王となりました。
その結果、最盛期と衰退期の両方を見ることになり後継者には戦争の遺恨を残してしまいます。死に際に「自分のようにはなるな」と諭したルイ15世も結局ルイ14世と同じ道筋を辿りました。
ルイ14世の治世からフランス王族は権力のピークを迎え、あとは下るだけになってしまったのでしょう。ルイ14世の生涯はどの時代においても「栄えたあとは衰退する」ということ教えてくれる「教訓」となっているのです。