フェデリコ・フェリーニ
イタリア映画界を代表する監督であるフェリーニは、映像の魔術師とも呼ばれ、観る人を虚構と現実の狭間に誘う作品を数多く生み出した巨匠です。
「道」は日本では1957年に公開され、涙無くして観られない古典的名作です。第15回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を、第29回アカデミー賞を受賞しています。
「甘い生活」は1960年に公開され、第13回カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた大作です。
スタンリー・キューブリック
キューブリックはアメリカ出身の20世紀を代表する映画監督です。主にイギリスで活動し、「完璧主義」とも称されるその細部にわたる徹底的なこだわりは、独特の世界観を作り上げ、今も熱狂的なファンを持ちます。映画関係者にも多大な影響を与えている監督であり、その映像美や映画音楽の手法は、映画史に残るものとなっています。
「時計じかけのオレンジ」は1971年に公開され、第44回アカデミー賞、第29回ゴールデングローブ賞にノミネートされました。
「2001年宇宙の旅」は1968年に公開され、第41回アカデミー賞特殊視覚効果賞を受賞した、傑作SF作品です。
クリント・イーストウッド
アメリカ出身のトップスターであったイーストウッドですが、歳を重ねるごとに洗練されていく作家性の高い作品を生み出している稀有な映画監督です。作品も、一つのジャンルにとらわれないストーリー展開が魅力的で、観客を飽きさせません。
「ミリオンダラー・ベイビー」は2005年に公開され、第62回ゴールデングローブ賞、第77回アカデミー賞で主要部門を独占受賞したことでも知られています。イーストウッド自身が監督だけでなく主演も務めました。
ジャン=リュック・ゴダール
フランス出身のゴダールは、ヌーヴェル・ヴァーグという1950年代のフランスで始まった新しい映画運動の旗手として知られています。「ジャンプ・カット」と呼ばれる映画の時間軸をわざと混乱させる方法をとるなど、ゴダール作品は前衛的で難しいと言われがちですが、それが逆に映画革命となり、多くの若者を熱狂させたのです。
「勝手にしやがれ」は1960年に公開された、ゴダールの初長編監督作品です。ヌーヴェル・ヴァーグとして有名な一作で、第10回ベルリン国際映画祭で最優秀監督賞である銀熊賞を受賞しました。
リドリー・スコット
イギリス出身のスコットは、その独創的な映像美に魅了される多くのファンを持つ映画監督です。コントラストを強く打ち出す照明や、スモークの立ち込める空間など、一度見たら忘れられない鮮烈な印象を残す作品を製作しています。
「ブレードランナー」は1982年に公開されました。伝説のSF映画として今も愛されている本作は、スコットが未来の街として新宿の歌舞伎町をイメージしたことでも知られています。