北野武
日本ではお笑いタレントとしての顔も有名ですが、映画界では「世界のキタノ」と呼ばれ、日本を代表する映画監督として知られています。バイオレンスシーンが注目されがちですが、肉体的な暴力以外にも人生の無常さを描いた「暴力」も表現されており、エンタメというよりも芸術性に重心を置いた作風が高評価に繋がっています。
北野武が主演も務めた「HANA-BI」は、1998年に公開されました。「キタノブルー」が美しい本作は欧米でも絶賛され、第54回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞しました。
ジェームズ・キャメロン
キャメロンはカナダ出身で独学で映画制作を学びました。世界的大作を数多く手がけるも、その娯楽性と作家性を両立させることのできる稀有な才能を持った映画監督です。歴代映画興行収入としてもトップクラスの作品を複数製作しています。
1997年に公開され、日本でも大ブームとなった「タイタニック」は、第55回ゴールデングローブ賞、第70回アカデミー賞の各賞を席巻しました。
「アバター」は2009年に3Dで公開され、世界の映画興行収入2位を記録しました。第67回ゴールデン・グローブ賞を受賞しています。
アン・リー
台湾出身のハリウッド監督として有名なアン・リーは、娯楽性だけではなく、繊細な人間心理を描く作品を多く生み出し、アカデミー賞でアジア監督として初の監督賞も受賞しました。
「ブロークバック・マウンテン」は2006年に公開され、カウボーイ2人の友情から愛情へと移り変わっていく感情を丁寧に描き、第62回ベネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いたほか、第63回ゴールデングローブ賞と第78回アカデミー賞では複数部門で受賞しました。
コーエン兄弟
ユダヤ人でアメリカで育ったコーエン兄弟は、二人で監督・脚本・製作に関わっています。映画マニアだった二人だけに、デビュー作から完成度が高く、映画評論家たちの話題となりました。ブラックユーモアが特徴で、見始めるとクセになる、不思議な魅力のある作品を生み出しています。
「バートン・フィンク」は1992年に公開され、第44回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞しました。コーエン兄弟が実際にスランプに陥った時の体験が元になって生まれた作品です。
ウォン・カーウァイ
上海生まれで香港育ちのカーウァイは、アジアを代表する映画監督です。独特の映像美学を持ち、即興的な演出でも有名です。
「ブエノスアイレス」は1997年に公開され、本作で第50回カンヌ国際映画祭で最優秀監督賞を受賞し、名実ともに映画界の巨匠の一人となりました。
「恋する惑星」は1995年に公開され、出演していた金城武ともども、ウォン・カーウァイの出世作と言われます。