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ポップアートの有名画家30選【日本人・海外アーティストなど多数紹介】

ポップアートとは、自分たちの身近な暮らしの中にあるものをテーマにして表現した「現代アート」を表します。1950年代のイギリスで誕生し、それまでの風景画や人物像だけではない新たな表現を確立していきました。

ロイ・リキテンスタインの作品
出典:This is media

そしてポップアートは芸術の都をパリからニューヨークに遷していき、世界中に広まっていったのです。ポップアートを描くアーティストは日本をはじめ、世界各地で多く活躍しています。この記事では、そんなポップアーティストを、

  • 日本人のアーティスト20名
  • 世界の著名なアーティスト10名(2ページ目)

に分けて紹介します。

【日本人編】有名なポップアーティスト20選

日本のポップアーティストを紹介

横尾忠則

横尾忠則(よこおただのり,1936-)は日本を代表する画家であり、イラストレーターです。初期はデザイナーとして働いていましたが、1982年に「画家宣言」をして画家に転向。それから横尾は「言葉で表されるものではなく、言語化できない「芸性」、「美」を追求した作品を描きたいと語っています。

日本の大衆性や土俗性を反モダニズム風な作品は、海外でも高い評価を受けました。1968年にはパリ青年ビエンナーレ展の版画部門大賞を受賞、1970年にはニューヨークで個展を開催。1975年には毎日デザイン賞を受賞しています。

代表作品は「腰巻お仙」「第6回東京国際版画ビエンナーレ展ポスター」「クリアーライト」など、ニュー・ペインティング風の作品を展開しています。

田名網敬一

田名綱敬一(たなつなけいいち,1959‐)は絵画・彫刻・アニメーションとジャンルを問わずに活躍するアーティストです。1936年生まれで第二次世界大戦を体験し、自分の体験を作風に反映させて、漫画とアメリカン・コミックスをミ合わせた作風を展開。闘病を経験してからは「生と死」を主題に、イメージに基づく絵画や立体っ作品にも取り組んでいます。

代表作品は、「記憶の修築」「眼光ビーム」などで、現在もメディアやジャンルに捕らわれない創作を続けており、世界中の若い世代のアーティストから絶大な支持を集めています。

奈良美智

奈良美智(ならよしとも,日本,1959-)は日本のネオポップ運動の中心人物の一人であり、アジア人で最も世界的な評価を受けている現代アーティストです。子供のようなキャラクターの絵画、ドローイング、彫刻を制作しています。これらのキャラクターは、アニメ、マンガ、ディズニー、パンクロックなどの大衆文化に深く触発されています。

「可愛らしくも不安なイメージ」が想起されるのは様々なカルチャーの影響によるところが大きいでしょう。2019年10月に香港で開催されたオークションで彼の作品、「Knight Behind Back」は6.5億円で落札されるなど日本の現代アーティストの中でも最高の評価を記録しています。

村上隆

村上隆(むらかみたかし,日本,1962-)は現代日本のサブカルチャーに多くの影響を受け、また影響を与え続けているポップアーティストであり、有能なビジネスマンです。日本で大量に消費されていく文化の浅さや空虚感、さらに日本美術の長い歴史のなかでの平面絵画やキャラクター文化などを表す「スーパーフラット」という概念を提唱しています。ポップな作風ですが、日本画の琳派や浮世絵の平面的な構成に影響を受けている部分もあり日本的な親しみやすさを感じさせます。

彼の設立した「カイカイキキ」は、作品の制作や次世代のアーティストの育成をはじめ多くのアート関連事業を行う会社です。ルイ・ヴィトンやカニエ・ウェストのデザインを手掛け、サザビーズで等身大フィギュアが約16億円で落札されるなど作品は高額で取引されています。2010年にヴェルサイユ宮殿で開催した個展に保守派層から反対訴訟を起こされました。賛否両論、話題の多いアーティストです。

中村政人

中村政人(なかむらまさと,1963-)は日本の現代芸術家で、東京芸術大学の教授でもある人物です。路上展覧会「ザ・ギンブラート」「新宿少年アート」など路上ゲリラアートを展開。現在もアートと社会の関係に新しい関係を繋ぐアートプロジェクト作品を数多く発表しています。また、村上隆と共に「大阪ミキサー計画」などの活動を展開。「美術と社会」「美術と教育」との関わりをテーマに様々なアート・プロジェクトを進めている美術家です。

そして2010年には、地域に開かれたアートセンター「アーツ千代田3331」を発表。「アート×産業×コミュニティ」をコンセプトにアートの表現領域を拡張した新しい芸術作品を追求している美術家です。代表作は「秋葉原TV」「QSC+mV / V.V」などです。

タカノ綾

タカノ綾(たかのあや,1976-)は現在美術家でもあり、イラストレーター・マンガ家でもある人物です。主に少女をモチーフにした、一見明るくポップなイラストではあるものの、作風はどこかエロティックでグロテスクな作風でもあります。その幻想的な作風は、若い女性を中心に支持されているのです。多大な影響を受けているSF小説や漫画の作風を反映させるだけでなく、自身もSFファンタジー漫画を手がけている美術家です。

代表作は「ゼリゐ文明の書」「美少女の美術史」「狐様、豊穣の神」などです。コミックスの『ゼリゐ文明の書』はタカノの代表作の1つで、過去と未来が交錯しながらストーリーは進んでいきます。タカノの柔軟な想像力によって、人間の内面が鮮やかに映し出された1作です。

Mr.

Mr.(ミスター,1969-)は村上隆の弟子として活躍している人物です。画風は、現在の日本の住宅地に住んでいる少女をアニメ風・ゲームキャラクター風に描くのを特徴としています。いわゆる「萌え文化」を反映した美少女の画を得意としています。

アニメっぽい絵で描いてよいという価値観が根付くきっかけとなり、pixivなどのソーシャルネットワークにMr.の作風の影響を受けた美術家が急増しています。代表作は「ギャラガー」「ごめんなさい」「ハイスコア生徒」などです。世界的にも評価されており、フランスやアメリカ・イギリスなどで個展を開いています。

森万里子

森万里子(もりまりこ)は日本の現代芸術家で、村上隆・奈良美智と並んで世界的な評価を受けているアーティストです。作風は、「都市と未来」に関連したSF的な作品を特徴としています。また、見えないエネルギーを可視化する立体作品で知られる芸術家です。古代の信仰から最新の素粒子データまで参照して、私たちが取り巻くエネルギーを彫刻に表現したり、インスタレーションを手がけています。

代表作は「Wave UFO」「Ring:One with Nature」などです。これらの作品は、リオオリンピックおよびパラリンピックのセルブラ・カルチャー・プログラムの一環として公開されいます。

ヒロ・ヤマガタ

ヒロ・ヤマガタ(ひろやまがた,1948-)は世界で活躍する日本アーティストの中でも、奈良美智や村上隆よりも早く、世界で評価された日本人アーティストです。1972年に渡欧し、水彩や油彩作品を製作するなかアメリカに移住して、シルクスクリーン作品の製作を始めています。そしてアメリカ各地で個展を開き、オリンピック公式ポスターに起用されたり、自由の女神100周年記念のポスターも手がけました。

そんなヒロ・ヤマガタの代表作品は、「メリーゴーランド」「そり遊び」などです。どの絵も鮮やかな発色と細密な表現力を持ち、描かれた作品の中に小さなストーリが詰まっているのも魅力的な作品群です。

森村泰昌

森村泰昌(もりむらやすまさ,1951-)は大阪出身の芸術家で、1985年にゴッホの自画像に扮するセルフポートレイト写真を発表して以来、時代や人種・性別を超えた様々な「他者」に自分が成り代わる「自画像」的な作品を発表し続けています。現在も歴史的背景や芸術効果を研究しつつ、自らの身体を用いて写真・映像・パフォーマンス表現を駆使する作風は、あらゆる方面に影響を与え続けています。

代表作品は「三人三様」「カメラを持つビビアン・リー」「何ものかへのレクイエム」などです。森村が行うセルフポートレイトの題材は多岐に渡り、あらゆるジャンルの著名人を題材にしています。

会田誠

会田誠(あいだまこと,1965-)は絵画やインスタレーション、動画制作、パフォーマンスなどさまざまな表現方法を用いるアーティストです。「エロ」や「政治的表現」のある作品が多いとされ、作品への抗議を受けた美術館から作品の撤去依頼を受けるなどの事件もありますが、本人は「エロ路線」「社会派」などというつもりはなく穏やかな作品もたくさん作っている、という表現をしています。

全裸で四肢がなく、木につながれた女性やミキサーに大量の人がかけられている絵画などモチーフを見れば過激ともいえるのですが、高い画力や色彩感覚によって気持ち悪さよりはむしろ清潔感を感じる、見応えのある作品を多く制作される作家です。現代の政治や社会通念、倫理観などを真っ向から挑発するものが多く、それゆえ物議を醸すことも多々あります。

2012年に森美術館で開催された「会田誠展:天才でごめんなさい」の来場者は49万人を越え、非常に高い注目を集めました。

大竹伸朗

大竹伸朗(おおたけしんろう,1955-)は現代美術家であり、アメリカ映画の影響を強く受けたといいます。80年代初頭より、絵画を中心に写真や音・映像を盛り込んだ立体映像など多彩な表現を展開。異分野のアーティストとのコラボレーションで知られ、美術だけではなく文学やデザイン・音楽などあらゆる分野に影響を与えました。

特に「ビル景」を約50年間かけて描いた作品が特徴的です。作品は様々な都市をイメージし、ビルという形を持たせて描いたものといいます。代表作品は『直島銭湯「I♥湯」』『モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像』『女根/めこん』などです。

小沢剛

小沢剛(おざわつよし,1965-)は近代美術家であり、ユーモアを交えながら社会や歴史を厳しく批判する絵画などを多数描いています。貸画廊という日本独自のシステムに対して疑問を持ち、牛乳箱を世界最小のホワイトキューブに見立てて作った「なすび画廊」シリーズや、様々な野菜を銃器に作り、それらを女性のポートレートを撮影した後に食べる「ベジタブル・ウエポン」など独特な世界を演出しました。

また最近は野口英世など史実を元に絵画や映像で表す「帰ってきたシリーズ」など、批判とユーモアを交えながら現在も、世界中のアーティストと共同で活動し続けています。

明和電機

土佐信道氏がプロデュースする、中小電機メーカーに「擬態」した芸術ユニットです。2013年には20周年を迎えており、青い作業服を着て、作品を「製品」、ライブを「製品デモンストレーション」など独特さをモチーフにしています。活動は芸術の枠にとらわれず多岐に渡り、アメリカやヨーロッパなどでも活動を展開。

代表作は魚をモチーフにしたナンセンスマシーン「魚器(NAKI)シリーズ」、オリジナル楽器シリーズ「ツクバ(TUKUBA)シリーズ」、製品の素晴らしさをアピールしています。現在も展示会やライブパフォーマンスなど多くの分野で活躍しています。

草間彌生

草間彌生(くさまやよい,1929-)は、挑発的な前衛芸術で知られる現代アーティストであり、2016年には「世界でもっとも影響力のある100人(米TIME誌)」に選ばれるなど、国を越えて著名な芸術家です。作品は絵画、彫刻、映画、インスタレーションなど多岐に渡ります。

彼女の作品の特徴で最もよく知られているのは、同じモチーフを無数に繰り返す水玉模様です。そのため彼女には「水玉の女王」という異名があります。

作品が持つサイケデリックな雰囲気は、想像と破壊、ジェンダー、人間の心理などの様々なテーマを鑑賞者に想起させます。2017年には新宿区弁天町に草間彌生美術館が開館し、さらに2019年11月にはドキュメンタリー映画『草間彌生∞INFINITY』が公開されるなど、彼女の芸術は多くの人に求められています。

小林美羽

小松美羽(こまつみわ,1984-)は、人々の心に宿る「神獣」をパワフルに描き出すアーティストです。日本の風土が育んだ伝統や心、そして「祈り」を大切にしていて、「『大和力』を世界に」をテーマに活動しています。ライブペインティングで祈りのエネルギーを爆発させる姿は圧巻です。

銅版画のモノクロの世界と爆発する豊かな色彩を併せ持つ「新・風土記」は出雲大社へ奉納され、瞑想後の「祈り」から生まれるライブペインティングはどれも迫力のある大作でニューヨークのワールドトレードセンターに常設展示されています。有田焼の阿吽の狛犬が大英博物館へ収蔵されるなど、国際的な評価をうけている気鋭のアーティストです。

西山美なコ

西山美なコ(にしやまみなこ,1965,)は「かわいい系ポップアーティスト」と呼ばれる現代芸術家です。初期の作品は「ザ・ピんくはうす」のような少女文化を表象した立体作品などで、サブカルチャーをモチーフにした作品を作り始めた初期のアーティストです。作品の特色は、「かわいい」「ピンク」「ソフト・キッチュ」「装飾的」などと評価されています。

代表作品は、紙パルプを使っての立体作品「ザ・ピんくはうす」や、阪神淡路大震災を経験して砂糖や卵白などのお菓子の材料を使って作った王冠「Sugar Crown」などです。多くの作品では、色の反射を活かした作品や、ほのかなピンクを壁に直接描く壁画など、素材や技法も多岐に渡っています。

束芋

束芋(たばいも,1975年-)は、浮世絵を思わせる独特なタッチの映像インスタレーションで国内外から評価の高い現代美術家です。大学の卒業制作『にっぽんの台所』が学長賞、さらにキリンコンテンポラリー・アワード99の最優秀賞を受賞してデビューしました。2001年には横浜トリエンナーレにも最年少作家として出品し、以来世界各国でたくさんの展示を行っています。

サラリーマンなど、現代日本の日常を象徴するモチーフをどろりとした手描き線画のアニメーションで表現し、さらにそれを空間展示にすることで独特の臨場感を生み出しています。近年はドローイングや版画なども制作していて、吉田修一の小説『悪人』の挿絵も担当しました。今後ますます動向が注目されるアーティストです。

塩田千春

塩田千春(しおたちはる,1972-)はベルリンを拠点に活動する現代美術家で、パフォーミングアートやインスタレーションでよく知られています。またオペラやダンスなどの舞台美術も手がけています。

それらの中でも赤や黒の糸を空間にびっしりと張り巡らせるインスタレーションは、彼女の代表作となっています。彼女は全ての作品を通して、生死などの人間の根源的なテーマに向き合い、形の無いものの存在感の表現を追求しています。

彼女の作品には「舟」や「焼けたピアノ」などがよくモチーフとして現れ、黒い鉄枠で作られた船から空間全体に赤い糸を張り巡らせた『不確かな旅』や、焼けたピアノや椅子と黒い糸が印象的な『静けさの中で』は有名です。

この2作品を展示した2019年「塩田千春展:魂がふるえる」は66万人以上の来場者がありました。展覧会のオファーを受けた翌日に入院し、ガンと闘病しながらの展覧会企画となりました。そのため、個人的な体験を元にしながら作品にも生や死に対する心を表現するようなものがならび、根源的な問いを追求し続ける作家です。

毛利悠子

毛利悠子(もうりゆうこ,1980-)は版画、映画、インスタレーション等を手がける現代美術家です。家電や楽器などの身近な道具を回路で繋いで、動きが互いに影響し合うエコシステムが、彼女の作るインスタレーションの特徴です。

彼女の作品は、気ままで緩やかな動きを続けるシステムを通して、磁気、重力、温度、光などの認識しにくい小さなエネルギーを、生き物かのように鑑賞者に意識させる力があります。イギリスの美術誌に取り上げられるなど海外でも評価が高く、また2018年には十和田市現代美術館にて美術館での初めての個展を成功させています。

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