北条義時の関連作品
おすすめ書籍・本・漫画
執権 北条氏と鎌倉幕府
鎌倉幕府における北条氏の立ち位置について詳しくまとめられた1冊。皆さんは「何故北条氏は源氏に代わって将軍にならずに執権政治を進めたのか?」と疑問に思った事はありませんか?
本書は北条氏が行った幕府運営の本質だけでなく、天皇や将軍の存在意義、得宗政治への変質等も解説されています。この一冊で鎌倉幕府の謎が分かり、この時代への理解が深まる事でしょう。
炎環
主人公の異なる4つの短編により、頼朝の挙兵から承久の乱の1つ時代を描いた歴史小説です。4番目の「覇樹」は義時視点で描かれています。殺伐とした時代を彼らの視点で描く様は圧巻の一言。
この作品は永井路子の出世作であり、直木賞を受賞した作品です。作品を通じてこの時代の世界観を感じて欲しいですね。
承久の乱 日本史のターニングポイント
承久の乱といえば一般的には「後鳥羽上皇が島流しになった」程度の事しか知られていません。しかし歴史的に見れば朝廷と武士の立場が逆転するというターニングポイントでもありました。
本書は承久の乱の本と銘打ちつつ、大半を鎌倉幕府のあり方や「何故武士が政権を担ったのか」という点について詳しくページが割かれています。読みやすくまとめられており、歴史ビギナーにもオススメの一冊です。
おすすめの動画
2022年大河ドラマ「北条義時」!将軍でもない、朝廷でもない北条氏が時の権力者となった理由は?
義時の生涯を10分程でまとめた歴史ミステリーチャンネルです。ナレーションが分かりやすく、要所を抑えた説明なので「義時の人物像」について詳しく学べます。
義時以外にも様々な題材の動画を作成しているようなので、気になる人は他の動画もチェックしてみましょう。
【鎌倉時代】99 承久の乱【見て覚える日本史シリーズ】
承久の乱について詳しくまとめられた動画です。記事では説明出来なかった当時の天皇達の立ち位置もまとめられていますし、地図を使用して戦局を解説しているので、非常に分かりやすいです。
義時だけでなく、政子や大江広元等の幕府の有力者も非常に優秀だった事も幕府の圧倒的勝利に繋がった事は間違いありませんね。そういう点もよく分かる動画です。
新番組!「真実の世界史講義 中世編」第2回世界史を語る視点としての鎌倉幕府~北条義時はなぜ偉いか? 倉山満 秋吉聡子【チャンネルくらら・2月4日配信】
一般的に悪人とされる義時を、世界史という観点から肯定的に評価している動画です。義時のように時の権力者や高貴な身分の人物を追放した人物は世界的にも多く、それらの人物についても解説がされています。
日本以外を見れば、当時はモンゴルでチンギスハンが勢力を伸ばしていました。世界的視点で物事をみる事で、義時の優秀さが分かるかもしれませんね。
おすすめドラマ
草燃える 総集編
1979年に放送された「草燃える」の総集編。主人公は石坂浩二演じる源頼朝ですが、義時も主要人物として描かれています。田舎の朴訥とした青年だった義時は政略争いに巻き込まれ、冷徹な政治家に変貌しています。
ちなみに義時を演じているのは若き日の松平健。古い作品の為欠番も多く、残念ながら総集編しかありません。いつか全編通して映像化されると良いですね。
義経
2005年に放送された義経を主人公にした大河ドラマです。治承・寿永の乱が主軸の作品である為、若き日の義時も登場しています。義経を演じたのは滝沢秀明、義時を演じたのは木村昇でした。
治承・寿永の乱について詳しく知りたい方にはオススメの作品です。
平清盛
2012年に放送された平清盛を主人公にきた大河ドラマです。義時はほぼ出演せず、登場は最終話で頼朝に弓の稽古をしてもらう1シーンのみ。ただ僅かな場面の中に、義時の人柄や頼朝との絆が分かる工夫がされていました。
ちなみに清盛を演じたのは松山ケンイチ、義時を演じたのは中山卓也です。平清盛の存在は鎌倉幕府の始まりに大きな影響を与えているので、「鎌倉殿の13人」の前に補完的に観ておくのもオススメです。
関連外部リンク
北条義時についてのまとめ
今回は北条義時の生涯について解説しました。改めて解説してみると、頼朝の暗殺から最期の瞬間まで、義時の生涯は策謀と勢力争いの繰り返しでした。義時が明治時代に悪人と評されても仕方がないのは事実です。
ただ歴史研究家の細川重男は義時の事をこのように評しています。
義時の生涯は降りかかる災難に振り回され続けた一生であった、その中で自分の身と親族を守る為に戦い続けた結果、最高権力者になってしまった
「もし比企一族に負けたら、義時は殺されていた…」「時政と牧の方が台頭していたら義時は粛清されていた…」等、義時も危険な目にあっていたのは事実です。「やるかやられるか」という時代において、義時は生きる為に戦っていたとも言えるのです。
結果的に義時は上皇と争いをする事になったものの、本人はそれを望んでいたのかは分かりません。もし望まぬまま戦いをしていたのなら、それは気の毒な話です。義時の生涯は未だに考察が必要だと個人的には感じています。
今回の記事を通じて、義時の生涯に興味を持っていただけたら幸いです。