滝廉太郎とはどんな人?生涯・解説まとめ【性格や代表作品、死因や都市伝説についても解説】

滝廉太郎の名言

日本の歌曲は教育用の学校唱歌ばかりで質の高いものが少ないため、微力ながら日本語の歌詞に作曲した曲を世に出すことによって日本歌曲の発展に寄与したい

滝が組曲「四季」の序盤の序文に遺した言葉を現代語に訳したものです。滝は生前に言葉をほとんど残していません。この名言は滝の音楽に対する姿勢が分かるものであり、とても重要です。

滝の熱量がこの文章からも伝わってきますね。

滝廉太郎の人物相関図

滝廉太郎の家系図

こちら滝廉太郎の家系図になります。滝は若くして亡くなったため独身です。ですが滝の妹や姉の子孫は現在にも受け継がれています。

有名なのは滝の妹・トミの息子である筑紫哲也です。彼はニュースキャスターとして活躍していますね。

滝廉太郎にまつわる都市伝説・武勇伝

都市伝説・武勇伝1「楽曲のルーツはキリスト教?幼少期の体験が大きな影響を与えた」

賛美歌が日本における西洋音楽の始まりだった

滝が音楽のルーツにはキリスト教があります。滝は東京音楽学校の研究科に在籍していた頃に洗礼を受けて、クリスチャンになりました。それは1900年10月の事であり、作曲活動に弾みがついていた時期です。

明治維新を経て、日本は1873年にキリスト教禁止令を廃止しました。結果的にさまざまな宗派の伝道師が日本にやってきます。教会で最も身近に触れられる音楽が「賛美歌」だったのです。

日本人が西洋音楽を理解する為に必要なことがありました。それは西洋の概念、すなわちキリスト教です。滝がクリスチャンになった年、滝以外にも多くの学生もクリスチャンになりました。

滝がキリスト教に入信したのは幼少期の体験が大きかったとされます。滝が横浜で暮らしていた頃、官舎の隣には松川家という通訳官の家族が暮らしていました。彼らは熱心なカトリック教徒だったのです。

幼少期の体験がキリスト教の入信に繋がり、優れた名曲を生み出したのです。滝は日本人と西洋人の架け橋のような役割を果たしたのかもしれません。

都市伝説・武勇伝2「滝の楽曲は盗作された?謎を呼ぶ作者不詳の唱歌」

滝の曲は盗作されている?

ぽっぽっぽ 鳩ぽっぽ

豆がほしいか そらやるぞ

ゆきやこんこ あられやこんこ

ふってはふっては ずんずんつもる

上に挙げた2つの曲は皆さんも歌った事があるでしょう。この2曲は1911年の文部省の唱歌に掲載されています。ただ作者は「不明」となっています。

ところが10年以上前に滝がこの歌の元ネタのようや曲を作曲しています。それが以下の曲です。

鳩ぽっぽ

鳩ぽっぽ 鳩ぽっぽ

ぽっぽ ぽっぽと 飛んでこい

雪やこんこん

ゆきやこんこん あられやこんこん

もっとふれふれ とけずにつもれ

タイトルが微妙に違えど、歌詞は非常によく似ていますね。ちなみに作詞をしたのは滝の先輩の東くめという女性童謡作家です「〜もういくつねるとお正月」という歌詞で有名な「お正月」も作曲しています。

晩年の東くめ(1877〜1969)

現在では滝・東の「鳩ぽっぽと雪やこんこん」よりも圧倒的に「鳩・雪」の方が有名です。滝の曲は盗作されたのかもしれません。実際に作詞を担当した東くめは以下のように述べています。

文部省の歌が出たとき、よっぽど文句を言おうと思ったけれど、私が騒ぐと誰か若い人が傷つくだろうし、その人の一生に影響すると気の毒だから我慢した

滝も盗作疑惑の楽曲について何かを言う事はありませんでした。作者不明の「鳩・雪」が発表された頃、滝は既に亡くなっていたからです。なお、滝の曲は本当に盗作されたのか、今では分かるよしもありません。

都市伝説・武勇伝3「滝の死は計算されたものだった?最後の作品『憾』の真意とは?」

やりすぎコージーで滝廉太郎が解説された?

早すぎる死と「鳩・雪」の盗作疑惑には、国家の陰謀だという都市伝説があります。これは2013年9月27日に放送された「やりすぎコージー都市伝説SP」で紹介されたものです。内容は以下の通りです。

文部省の役人は「子どもが楽しめる曲を作るため」に四苦八苦していたものの、うまく作る事が出来ませんでした。そんな時に彗星のように現れたのが滝廉太郎でした。役人達はそれが面白くなかったとされます。

滝は結核が大流行していたドイツに留学させられ、政府の想定通りに結核にかかりました。つまり「滝の死は仕組まれていた」のです。滝はそれに気づいていました。だから死の間際に「憾(うらみ)」という曲を遺した…。

という事が番組で解説されています。信じるはどうかはあなた次第です。

当時の留学は大変名誉な事でした。それに留学させて結核に感染させるのはとても難しい事だと思います。この説はあくまでも都市伝説と考えた方が良いでしょう。

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