ルネサンスの音楽:1420年頃~
西洋音楽史で「ルネサンス」というと、単純にルネサンス時代に創作された音楽のことを指します。「ポリフォニー音楽」(多声音楽)と呼ばれる複数のパートが独立した合唱曲が発展し、宗教曲と同じくらい世俗曲も多く作られました。
ルネサンス時代の音楽
「比例カノン」を用いた限りなく精巧な「ミサ・プロラツィオーヌム」とアヴェ・マリアのモテット
この時代の有名音楽家
ジョスカン・デ・プレ:1450?1455年~1521年
ジョスカン・デ・プレは本名はジョスカン・ルブロアットといいます。ルネサンス音楽の音楽様式をすべて集約し昇華した巨匠とよばれ、後に宗教改革で有名なルター(彼は音楽家でもありました)からも絶賛されました。
「通模倣様式」という音の追いかけっこのような様式を生み出し、その様式はその後の西洋音楽に多大な影響を与えていきます。
この頃の日本の音楽
ヨーロッパの中世後期は日本では平安時代にあたり、ルネサンス時代は日本では武士階級の台頭から鎌倉時代頃にあたります。日本、西洋共に音楽史的に大きな動きのあった時代といえるでしょう。
平安時代は遣唐使の廃止により外来の文化を消化し、日本固有のものに変化を遂げた時代でした。貴族の教養として文学と並んで音楽も重視され、音楽が出世のための功利的な手段として用いられました。そのために各々の専門家が容易に外部に技術を教えることは憚られ、流派意識や秘伝の慣習が生まれたといわれます。
平安時代に宮廷行事の音楽として発展したのが雅楽です。武士が権力を持ち始めると雅楽の理解者が減ったために衰退し、平曲という「平家物語」を琵琶の伴奏で語る音楽が生まれました。
バロック音楽:1580年ごろ~1750年
「バロック」というのはポルトガル語で「いびつな真珠」という意味です。ルネサンス時代の「美と調和」の世界、シンメトリーな美からはみ出して、明確なコントラストや激しい感情の表現が重視されるようになりました。この特徴は音楽史にも現れています。
ヴィヴァルディ、ヘンデル、バッハなど、教科書で名前を見たことのある作曲家が登場するのもこの時代からです。
前期バロック:1580年ごろ~1620年ごろ
バロック音楽誕生のキーワードは、不協和音と「モノディ様式」です。精巧でバランスのとれたルネサンス時代の音楽様式では、揺れ動く感情の表現など、不規則な表現に限界がありました。そのため、新しい様式が生み出されます。
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567~1643)は、曲の中で意図的に不協和音を使用し、感情的な表現を効果的に表しました。それは今までにない斬新なものだったため、音楽界を真っ二つに割る論争が起きるほどの衝撃を与えました。
またルネサンス時代では3パート以上に分かれて歌うことが普通でしたが、バロックでは一人の歌手が歌う独唱のスタイルが確立し、即興的な「モノディ様式」という様式が生み出されました。モノディ様式を使用した有名な作曲家には、ジュリオ・カッチーニなどがいます。
https://youtu.be/W-hrBhA4XkM
実はこの曲を聞いて、すごく気に入ってしまいました。
この曲の詳細を教えて頂けますか?
曲名・演奏者名・CDのタイトルなど
よろしくお願いいたします。
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西洋音楽の歴史を、グレゴリア聖歌から、ルネッサンまで一気に聞かせていただきました。
学生の頃講義で習いましたが、メロディの流れがこのように変化していったのか!と納得。大変勉強になりました。グレゴリア聖歌とお経が似ているというのは全くその通りだと思います。人間の願いは共通なのですね。