徳川家康とはどんな人?生涯・年表まとめ【死因や名言、性格も紹介】

1600年 – 57歳「関ヶ原の戦い」

家康と天下を懸けた激闘を行った石田三成。戦いの結果が違えば、現代の文化も違っていたのかもしれない。

天下分け目の一大決戦

石田三成が打倒家康を掲げて挙兵したことに際して、家康もまた打倒三成を掲げて挙兵。こうして始まったのが天下分け目の大戦とも呼ばれる、関ケ原の戦いです。

三成が率いる西軍有利に始まったこの戦いでしたが、小早川秀秋の裏切りによって戦況は一気に家康が率いる東軍優勢に。幾度か危険な場面はありましたが、結果として関ケ原の戦いは東軍の完全勝利で幕を閉じました。

戦後処理と”征夷大将軍”の叙任

天下人としての座をほとんど確実にした家康は、西軍の中心人物だった石田三成らを処断。そして西軍に与した者たちの領地替えを行うなど、着々と徳川政権の樹立への準備を進めていきました。

そして1603年、家康は征夷大将軍に叙任を受けることになります。こうして江戸に幕府を築き上げることになった家康は、江戸の町に対する大規模な整備を実行。ここから江戸幕府による長い統治体制が確立されて行くことになりました。

1605年 – 62歳「将軍を辞職。大御所政治の時代へ」

家康から将軍職を譲られた徳川秀忠。しかし政治の実権は父に握られたままだったとか。

”将軍”の地位を明確化

1603年に征夷大将軍に任命された家康ですが、彼は何と2年というわずかな期間で、その地位を息子の秀忠へと譲り渡してしまいます。

こうして家康は、一応は表舞台から遠ざかるそぶりを見せることになりましたが、実際はその逆。彼は大御所として幕府の政治的実権を握り続け、徳川家による統治体制の制定に尽力し続けました。

大阪の陣(前哨戦?)

江戸幕府の統治体制が着々と出来上がっていく中、豊臣氏は浪人を雇ったり家康からの要請を突っぱねたりと不穏な動きを見せ始めます。

家康も当初こそは徳川と豊臣の融和を目指していたようですが、次第に幕府は豊臣氏への警戒を強めていき、その警戒から生まれた火種は方広寺鐘銘事件によって、全面対決にまで至ることになってしまうのです。

1614年~1615年 – 71歳~72歳「大阪の陣」

豊臣の忘れ形見として、最後まで家康に反抗を続けた淀殿と豊臣秀頼。

大坂冬の陣

方広寺の鐘銘によって始まった豊臣との対立は、瞬く間に大問題として顕在化。家康は豊臣氏の軍備増強を理由として宣戦を布告し、これにより戦国最後の戦である大阪の陣が始まりました。

最初の衝突である冬の陣では、家康は戦慣れしていない淀殿を狙った心理戦を展開。これによって徳川有利な状態で和睦が進み、大阪城は無防備な姿を晒すことになりました。

大坂夏の陣

一度は和睦に至った大阪の陣でしたが、豊臣の中の主戦派によって戦が再開。この夏の陣において、兵力では圧倒的に有利な徳川勢力でしたが、真田幸村の奮戦によって本陣近くまで切り込まれるなど、幾度か危ない橋を渡る目に遭っています。

しかし幸村の戦死によって大勢は決し、豊臣方の大将だった豊臣秀頼と淀殿は自害。豊臣氏の滅亡をもって、戦国最後の戦は終結することになりました。

1616年 – 73歳「死して東照の神となる」

現代にも信仰が残る日光東照宮に、家康は神として祀られている。
出典:Wikipedia

逝去

『武家諸法度』や『禁中並公家諸法度』を制定し、幕府の統治の礎を築いた家康は、この年の4月に病によって死去することになりました。

その遺体は遺言に従って久能山に埋められ、その一年後には日光山へと分霊されたことが記録に残されています。

東照大権現

日光山に分霊された家康は、その功績を讃えられて「東照大権現」として神格化。家康は現在も、日光東照宮の神格として多くの信仰を集めています。

ちなみに家康は”神”として祀られることになったため、葬儀は内々でのみ済まされ、諸大名からの香典などもない、現代基準で見れば非常に簡素なものだったと言われています。

徳川家康の関連作品

おすすめ書籍・本・漫画

家康

そのタイトル通り、徳川家康を主役に据えた歴史小説です。基本的に史実に忠実な物語が展開されて行くため、家康を中心とした歴史が知りたい方にお勧めできます。

文章自体は平易で読みやすく、エピソードも小説的で面白いのですが、登場人物にあまり有名な武将がいないため、その辺りは要注意。ネットで人物や地名などを逐一検索しながら読むほうがいいかもしれません。

家康の経営戦略 国づくりも天下泰平もカネ次第

武将としての家康ではなく、経営者や統治者としての家康について解説している一冊です。「江戸幕府を拓いた人」というだけではない、家康の具体的な優秀さがよくわかる一冊となっています。

とはいえ、家康に本気で興味を持っていないと厳しい本にはなっていますので、「武将としてだけじゃない家康が知りたい!」という方にのみおススメした骨太の書籍となっています。

【24年1月最新】徳川家康をよく知れるおすすめ本ランキングTOP12

おすすめドラマ

徳川家康

山岡荘八の小説を原作にした、1983年の大河ドラマです。若干誇張している部分や創作されている部分は多く見受けられますが、多くの方がイメージする家康像が詰まった作品になっています。

家康をエンタメとしての観点から見れば、この作品はその完成形と言えるほどに完成度の高い作品です。初学者の方にもお勧めですので、是非一度ご覧いただければと思います。

青天を衝け

登場人物|大河ドラマ「青天を衝け」|NHKオンライン

記事更新現在の2021年に放送中の大河ドラマです。直接的にドラマに登場はしていませんが、時代背景の解説などの狂言回しとして、視聴者と共に時代を見守る独特の役どころで登場しています。

放送時にはTwitterトレンドに名前が挙がるなど、非常に大きな反響を呼んでいる本作の家康。独特の立ち位置と、さらりと出てくる家康的な価値観もまた大きな見どころとなっている作品だと言えます。

関連外部リンク

徳川家康についてのまとめ

江戸幕府を開いて戦国の世を終わらせた。そんな功績で名高い徳川家康ですが、実は彼は不遇な期間が長く、それを耐え忍んだ末に偉業を成した人物でもありました。

歴史の勉強だけでは一面的にしか見えない功績も、深掘りすることでそれがどれだけの偉業なのかが理解できるもの。特に徳川家康は、そうした青年期からの苦労を知ることで、より一層深みの増す人物であるように感じられました。

それではこの記事にお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。基礎的な部分がほとんどの記事でしたが、皆様にとって何かの学びとなっていましたら光栄です。

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