ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)とは?事件概要や犯人像を紹介

ジャック・ザ・リッパーの年表

1888年8月31日 – 「事件開始」

最初の被害者であるメアリー・アン・ニコルズは、喉を掻き切られて殺害された。
出典:wikipedia

被害者:メアリー・アン・ニコルズ(42)

1888年8月31日、メアリー・アン・ニコルズの惨殺が、ジャック・ザ・リッパーの最初の犯行だと言われています。

喉を往復する形で数回切られ、腹にもギザギザとした乱雑な傷を付けられた死体は、早朝の4時ごろに発見され、死亡推定時刻は発見の30分ほど前だったと記録されています。

ホワイトチャペル殺人事件

ジャック・ザ・リッパーの犯行が始まったのと同じ頃、ロンドンではホワイトチャペル殺人事件という連続殺人事件が起こり、人々を恐怖に突き落としていました。

この事件についても、ジャック・ザ・リッパーの関与が疑われていますが、いずれも確定的な証拠が存在しておらず、現在でもジャック・ザ・リッパーによる殺人の被害者数すら、満足に定めることができていない状況です。

1888年9月8日 -「第二の被害者:アニー・チャップマン(47)」

第二の被害者、アニー・チャップマンは、子宮と膀胱を持ち去られて殺害された。
出典:wikipedia

最初の事件から約1週間後、またも40代の娼婦であるアニー・チャップマンの遺体が発見されました。

この遺体は、先の事件と同様に喉と腹を切り裂かれていたほか、裂かれた腹からは子宮と膀胱が持ち去られており、ジャック・ザ・リッパーの犯行の異常性が発露されていました。

この死は多くのマスコミがこぞって取り上げ、疑わしい風説で捜査をかく乱。ジャック・ザ・リッパーの正体が今もつかめていないのは、当時のマスコミの責任でもあるのかもしれません。

1888年9月30日 -「ダブルイベント」

第三の被害者であるエリザベス・ストライドは、遺体発見の数分前に殺害されたと目されている。
出典:wikipedia

第三の被害者:エリザベス・ストライド(44)

9月30日には、ジャック・ザ・リッパーの手によると見られる犯行が二つ起きており、「ダブルイベント」と呼ばれています。

この日に殺害された一人であるエリザベス・ストライドの事件は、ジャック・ザ・リッパーの犯行の中で唯一、有力な犯人候補が目撃された事件です。

しかしその目撃証言は信用が置けないものであったため、結局捜査は何も進展することなく、エリザベスの死は殺人鬼の逮捕につながる証拠とはなりませんでした。

第四の被害者:キャサリン・エドウッズ(43)

共同墓地に現存する、キャサリン・エドウッズの墓標。遺体の写真も残っているが、あまりにも惨たらしい。
出典:wikipedia

この日、エリザベス・ストライドと同様にキャサリン・エドウッズという女性も、ジャック・ザ・リッパーによるものとみられる犯行で殺害されました。

しかし彼女の殺害現場は、それまでの事件現場とは少し不自然に離れており、彼女の殺害は別人による犯行という説も存在しています。

1888年11月9日 – 「最後の被害者」

最後の被害者であるメアリー・ジェーン・ケリー。遺体は原型をとどめないほどに切り刻まれていたという。
出典:wikipedia

最後の被害者:メアリー・ジェーン・ケリー(25)

ダブルイベントから一か月ほどが過ぎた11月、貧しい売春婦であるメアリー・ジェーン・ケリーが殺害されました。

メアリーの遺体はこれまで以上に惨く解体されており、人間の体だったとは思えないほど、執拗にバラバラにされていたようです。

そしてこの事件以降、ジャック・ザ・リッパーによる犯行が有力視される事件は起こっていません。8月末から11月初めという短い期間で、ジャック・ザ・リッパーは霧のように消えてしまったのです。

迷宮入り

ジャック・ザ・リッパーが消えてから年単位の時間が過ぎた1891年2月13日、ロンドンを騒がせ続けていたホワイトチャペル殺人事件の最後の事件が起こりました。

この事件では、ジェームズ・サドラーという男性が逮捕され、ジャック・ザ・リッパーであるとの疑いも掛けられましたが、彼は証拠不十分で釈放。

これによりジャック・ザ・リッパー事件とホワイトチャペル殺人事件は、多くの謎を残したまま迷宮入りしてしまいました。

関連外部リンク

ジャック・ザ・リッパーについてのまとめ

当時の世界の中でも有数の発展を遂げていたロンドン。その街を騒がせつつ、何の証拠も残さないまま消えた殺人鬼であるジャック・ザ・リッパー。

現実で起こった事件である以上、手放しに「面白い」とは言えない存在ではありますが、その犯行の手口や残された多くの謎は、今も多くの作品に影響を与えており、ある意味で現代にも親しまれている存在だとも言えるでしょう。

被害者の正確な数はおろか、性別やパーソナリティーすら分かっていない謎の殺人鬼。その真実は深掘りしていくと、意外なところに繋がっているのかもしれません。

それでは、この記事にお付き合いいただき誠にありがとうございました。この記事が皆様にとって、何かの学びとなっていれば光栄です。

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