小説ヲタクがおすすめするオールタイムベスト83冊

【カテゴリー別】シャーロック・ホームズ完全版!読む順番も紹介

シャーロック・ホームズとは、イギリスの作家コナン・ドイルが生み出した名探偵です。ドイルの推理小説に登場する架空の人物であるにもかかわらず、当時はもちろん現在でも世界中にいる多くのファンに親しまれています。

シャーロック・ホームズ(右)と相棒のワトソン博士
出典:Wikipedia

シャーロック・ホームズが登場する作品は短編・長編合わせて全60編ありいずれも不朽の名作といえるでしょう。

しかし、ホームズ作品は数が多いため初めて読む人にとってはどれをどういった順番で読んでいけばよいのかわからない場合があります。せっかくの名作を読むにあたって、作品選びや読む順番で失敗したくない人もいるはず。

そこで今回は、シャーロック・ホームズのおすすめ本を小説・映画・ドラマ・漫画・アニメのカテゴリー別にご紹介。シャーロックホームズ自身の性格や名言、主要な登場人物も解説するので、よりシャーロック・ホームズ作品を楽しんでいただけるでしょう。

20年以上のホームズファンである著者が余すことなくホームズの魅力を紹介いたします。

“注意”
今回はシャーロック・ホームズがメインキャラクターの作品を厳選して紹介するため、関連作品の紹介は控えさせていただきます。ご理解いただけると幸いです。

シャーロック・ホームズとはどんな人物か

名前シャーロック・ホームズ
誕生日1854年
性格並外れて冷静沈着
配偶者なし

コナン・ドイルの作品に登場する架空の探偵

シャーロック・ホームズは当時のイギリス人の希望だった
出典:Wikipedia

シャーロック・ホームズとは、19世紀末のイギリスでコナン・ドイルの作中に生み出された架空の探偵です。当時のイギリスは、大英帝国と呼ばれながらも著しい産業発展による貧富の差が激しい時代でした。未発達な警察組織と多発する犯罪に当時のイギリスの人々は恐怖と苛立ちを感じながら過ごしていたのです。

そこに現れたのが名探偵シャーロック・ホームズ。階級に問わず依頼を受け、優れた頭脳と推理力でイギリス中の事件を解決していく姿はまさにイギリスの救世主のようでした。

もちろん、シャーロック・ホームズとは小説に登場する「架空の探偵」ですが、ドイルの巧みな文才によって当時の人々はホームズを実在の人物であるかのように感じていました。

ホームズの物語が掲載された雑誌は飛ぶように売れ、100年以上経った今もその人気は衰えていません。

類稀なる推理力の持ち主

短編小説『ボール箱』の挿絵
出典:Wikipedia

ホームズといえば類稀なる推理力の持ち主として知られています。彼はシリーズ作品において「殺人」「偽装トリック」「暗号」など様々な謎を解いていますが、そこには独自の推理法が用いられているのです。それはどんな推理法なのか。例として、上記の写真『ボール箱』の内容を見てみましょう。

短編小説『ボール箱』は独身女性のもとに差出人不明の箱が送られてきたところから始まります。その箱の中には人間の耳が2つ入っていました。警察は医学生の悪戯だと推測しましたが、ホームズは耳を注意深く観察し悪戯ではなく殺人事件だと推理します。

ホームズは観察のプロでもあった

2つの耳の片方は日に焼け、もう片方は小さく整った形をしていました。さらに医学的な防腐処理が行われておらず、男性らしい筆跡で単語を間違えて書いた形跡があったため「教養のない男が犯人」だと見抜いたのです。

この例から分かるように、ホームズの推理法には「観察力」「記憶力」「科学的知識」が欠かせません。観察すべき場所を素早く見つけ観察し、自分の記憶と科学的知識を照らし合わせて推理につなげていくのです。

しかし、実際にホームズの推理法を実践するには膨大な知識と天才的な頭脳が必要になります。だからこそ、天賦の才能を用いて事件を解決するホームズの活躍に人々は心を躍らせているのでしょう。

女嫌いで有名?

短編小説『ぶな屋敷』で依頼人の女性と対面するホームズたち
出典:Wikipedia

当時のイギリスは現在よりも階級社会の影響が色濃く残っていましたが、ホームズは依頼人の階級で仕事を選り好みすることはありませんでした。しかし、女性に対してだけは紳士的に振る舞いつつもどこか冷ややかな態度を貫きます。

ホームズは作中で次のような女性蔑視とも取れる発言をしており、女嫌いではないかと読者に思わせていました。

Women are never to be entirely trustedーnot the best them.

女はとかく安心ができない。よほど立派な女でもねぇ。

And yet the motives of women are so inscrutable.
(Omission)… Their most trivial action may mean volumes, or their most extraordinary conduct may depend upon a hairpin or a curling tongs.

とはいうものの、女の考えることばっかりはわからないものでねぇ。(中略)…女はほんの些末な動きの中に、大きな意味があったり、とんでもないことをやらかすから、調べてみたらヘヤピン一本のためだったり、カール鏝のためだったり、まったくわからないものだよ。

短編小説『覆面の下宿人』の挿絵
出典:Wikipedia

このようにフェミニストとはいえないホームズですが、その一方でヴィクトリア朝の英国紳士らしく弱者を助けるという意味では女性に関しても同じように接しています。

短編小説『覆面の下宿人』では家庭内暴力の末に顔の大半を失った女性を慰めたり、短編小説『赤い輪』では変な下宿人に困っている女主人の話を嫌々ながらも聞き事件解決に導きました。

ホームズは女性という生き物に不信感を抱きながらも、決して見捨てたりはしない紳士的精神を宿していたのですね。

多様な趣味の持ち主

パイプで煙草を吸うホームズ
出典:Wikipedia

ホームズは探偵という仕事に全精力を注いでいましたが、趣味がなかったわけではありません。むしろ、多様な趣味の持ち主だったといえるでしょう。作中に登場するホームズの趣味には次のようなものがあります。

  • 煙草(論文を執筆するほどの愛煙家)
  • ボクシングや日本武術などのスポーツ
  • 化学実験
  • バイオリン(プロ並の腕前)
  • 音楽鑑賞(オペラやドイツ音楽を愛好)
  • コカイン注射
  • 読書と研究

中でも煙草に関しては強いこだわりを持っており、パイプ煙草や紙煙草から葉巻煙草まであらゆる種類の煙草を吸っていました。特にお気に入りなのはシャグと呼ばれる強めの煙草でペルシア製スリッパに入れて愛用している様子が描写されています。

バイオリンや音楽鑑賞はホームズにとって癒しの時間だった

また、ホームズはバイオリンを演奏することや音楽鑑賞も好んでおり事件の目処がつけばコンサートへ向かう描写がちらほらと見かけられました。バイオリンを弾くことはホームズにとって頭を休める時間でもあり、どんな時間であろうと気ままに弾き鳴らす姿が描かれています。

スポーツや実験、読書や研究は趣味でもあり仕事に役立つものでもありました。コカイン注射だけは相棒のワトソン博士に嗜められる趣味でしたが、ホームズは意外にも多くの趣味で人生を楽しむ人物だったのですね。

シャーロック・ホームズのおすすめ小説本3選

緋色の研究

長編小説『緋色の研究』はシャーロック・ホームズがこの世に初めて登場した記念すべき作品です。物語はアフガニスタンから帰国したワトソン博士が世界唯一の顧問探偵であるシャーロック・ホームズと初めて出会うところから始まります。

ホームズに興味を持ったワトソンが彼とベイカー街にて共同生活を始めていたころ、ある事件が起こりました。アメリカ人男性が殺害され、現場には血の文字と女性の結婚指輪。警察の捜査は行き詰まり、ホームズが捜査に乗り出しました。そして、ひとりの男の悲しい復讐劇の真実を知ることになります。

ホームズとワトソンが初めて対面する場面や当時のイギリスとアメリカの社会風景も垣間見える素晴らしい作品です。ホームズを初めて読む方はまず『緋色の研究』から読むことをおすすめします。

シャーロック・ホームズの冒険

『シャーロック・ホームズの冒険』はホームズシリーズにおいて初の短編集です。12編の短編作品が収録されており、「あの女性」と呼ばれるアイリーン・アドラーが登場する『ボヘミアの醜聞』や読者人気が高い『まだらの紐』などが一冊の本にまとめてあります。

犯罪の種類は12編とも様々です。「脅迫」「強盗」「殺人」などあらゆる事件にホームズは挑んでいく様子が描かれています。読者が驚くようなトリックもあれば当時の社会情勢を反映した動機などもあり、非常に読みやすく勉強にもなる一冊です。

「ホームズという物語を気軽に読んでみたい」という人におすすめします。

バスカヴィル家の犬

長編小説『バスカヴィル家の犬』は作者コナン・ドイルがホームズシリーズを一旦終了させた後で、友人から聞いたとある言い伝えに興味を抱いて書き上げた物語です。

物語の舞台はイングランド南西部の湿地帯ダートムーア。魔犬の言い伝えが残るこの地域で男性が死亡しており、その近くには大きな犬の足跡がありました。調査を依頼されたホームズですが、ロンドンを離れられないためワトソンが代わりにダートムーアに赴きます。

不可解な行動をする多くの登場人物たちや不穏な犬の鳴き声。ダートムーアという地域の不気味な雰囲気とともに事件は驚きの展開を繰り返していきます。長編作品が苦手な人も読み続けやすい作品です。

今回はおすすめの小説を厳選して紹介しましたが、下の記事では他のおすすめ小説についても詳しく解説してるので、良ければ参考にしてください。

→Coming soon

シャーロック・ホームズのおすすめ映画3選

シャーロック・ホームズ

映画『シャーロック・ホームズ』は原作をもとにしながらも、独自の視点からホームズの世界観を描いたアクション・サスペンス映画になります。シャーロック・ホームズをロバート・ダウニー・Jr、ワトソン博士をジュード・ロウが演じました。

映画は儀式殺人によって5人の女性が殺されたことから始まります。犯人であるブラックウッド卿を逮捕捕まえるためにホームズとワトソン、そして映画ではかつての敵とされたアイリーン・アドラーが協力して捜査に乗り出しました。

巧妙な罠や派手な爆発シーン、そして黒幕として登場するモリアーティ教授の存在など見どころ満載の映画です。サスペンスだけでなくアクションが好きな人も楽しめる内容になっています。

シャーロック・ホームズ シャドウゲーム

映画『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』は映画『シャーロック・ホームズ』の続編です。ホームズとワトソン役は前回に引き続いてロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウが演じています。

ロンドンの至るところで起きる連続爆弾事件から物語はスタート。これは前回の映画で明らかになった真の黒幕モリアーティ教授の仕業であると確信したホームズはワトソンとともに再び犯罪と戦うことになります。

モリアーティ教授の右腕モラン大佐が登場したり前回登場したアイリーンが毒殺されたりと驚きの展開が次々と起こり、最後には衝撃の結末が待っていました。前回に負けず劣らず、ハラハラドキドキしながらホームズの世界を楽しめる映画になっています。

Mr.ホームズ 名探偵最後の事件

映画『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』は探偵引退後のホームズの様子を描いたパロディ小説を映画化したものです。ホームズを演じたのは大英帝国勲章を持つイアン・マッケラン、ホームズのファンである日本人を真田広之が演じました。

探偵業を引退してイギリス南東部のサセックスで暮らしていたホームズ。兄の遺品からワトソンの小説を見つけたことから物語が始まります。その小説にはホームズが探偵を引退するきっかけとなった事件が書かれていたのですが、事実と異なった結末であることに気づいたホームズは再び捜査に乗り出しました。

本作では探偵引退後のホームズの苦悩が如実に描かれています。記憶力も衰え精神的にも弱くなったホームズが自分の人生を振り返る姿が強く印象に残る映画です。

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