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イギリスの階級社会・制度をわかりやすく解説!名前や服装も簡単に紹介

イギリスには古くから伝統的な階級制度があります。書籍やドラマ、映画などをきっかけに、「イギリスには階級制度があるんだ」と知った方もいるのではないでしょうか。

映画『ハリーポッター』のロケ地にもなったアニック・キャッスル(英国貴族が所有する邸宅)

とはいえ、この記事を訪れた方の中には、

「どんな制度なのかいまいちわからない…」
「階級ごとに服装が違うの?」
「イギリスは今でも階級社会なの?」

とイギリスの階級社会・制度について疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

ドラマや映画などの作品からでは、詳しく知るにも限界がありますよね。また、興味を抱いたこの機に理解を深めたい方もいるはず。

そこで今回は、イギリスの階級社会・制度をできた背景から種類や見分け方、与えた影響まで詳しく解説します。この記事を読めば、イギリス階級社会・制度への理解が深まるだけでなく、階級制度をモチーフにした作品も一層楽しめますよ。

イギリスの階級社会・制度とは?

上流階級である貴族の住む屋敷
出典:Wikipedia

イギリスの階級制度やそれに基づく階級社会は、諸外国の中でも古くから続いていることで有名です。歴史にあまり詳しくない人でも「イギリスは階級社会の国」だと知っているでしょう。

イギリス階級は主に3種類か4種類といわれており、現代では7種類までに数を増やしました。現在の階級制度に関して後に詳しく解説します。

イギリス階級の種類については「労働者階級」の下に「下層階級」を入れて4種類とする人もいますが、ここでは世間によく知られていることから3種類の階級制度を元に解説しますのでご了承ください。

中世から始まり19世紀に完成

薔薇戦争の時には大半の貴族がいなくなった
出典:Wikipedia

現代に続くイギリスの階級制度は中世頃に始まり、時代を経て19世紀のヴィクトリア朝にて明確な階級社会が完成します。

現代と違って19世紀のイギリス社会では階級の変動はほぼありませんでした。中流階級だった人が破産などで労働者階級になることぐらいで、基本的に労働者階級から中流階級になることは稀だったのです。

しかし、現代では中流階級出身のキャサリン妃がウィリアム王子と結婚するなどして上流階級の仲間入りを果たすなど階級間の流動が見られます。

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2013年には7つの階級制度が誕生

3つから7つに変化!

2つの大戦を経て時代も人々の価値観も変化した21世紀。イギリスの階級制度もさらに変化を遂げました。2013年に7つの階級が誕生したのです。現代イギリスの社会をより分かりやすく反映した制度になっています。詳しくは後述をご覧ください。

イギリスの階級社会・制度ができた背景

イギリスに階級社会や制度が根付いた背景には18世紀に起こった産業革命が関係しています。

産業革命によって農業や製鉄業など幅広い分野の技術革新が起こり、イギリスの首都ロンドンには職を求めて大勢の労働者が集まりました。やがて労働者を管理する多数の資本家が誕生し、イギリスは資本社会となります。

産業革命による機械の普及を恐れて起きたラッダイト運動
出典:Wikipedia

その結果、政治を牛耳る王族・貴族(上流階級)と資本家(中流階級)、低賃金で働く労働者(労働者階級)といった3つの階級制度が定着化したのです。

さらに、ヴィクトリア女王に統治された19世紀イギリスは「世界の工場」と呼ばれ、階級による大きな貧富の差が生まれました。この頃のイギリスは完全なる階級社会であり「生まれた階級によって人生が決まる」といっても過言ではありませんでした。

その後、労働条件の改革を求めた運動や労働組合の誕生によって少しずつ階級格差は縮まっています。しかし、数世紀前に強く根付いた「階級」という制度は今もなおイギリスという国に息づいているのです。

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イギリス階級社会・制度の種類

イギリス階級のピラミッド
イギリス階級のピラミッド

イギリスの階級は大きく分けて3つあります。「上流階級」「中流階級」「労働者階級」です。

イギリス階級をピラミッド型にした写真を見ての通り、人口の約半分が地位の低い「労働者階級」で占められています。次に「中流階級」があり、トップである「上流階級」は全体の1%ほどしか存在しません。

この階級制度をもとにイギリス社会では教育から職業、言葉にいたるまで生活環境が異なります。「生まれたときから住む世界が違う」社会であるともいえるでしょう。

①上流階級

イギリス階級のトップに君臨するエリザベス女王
出典:Wikipedia

上流階級とは王族と貴族から構成された階級であり、貴族には代々爵位を継承してきた世襲貴族の人々のみが当てはまります。

世襲貴族が所有する爵位は全部で5種類。爵位の順番は下記の写真の通りに構成されており、呼び方も爵位によって異なるので注意してくださいね。

爵位の順番と名称・呼び方
爵位の順番と名称・呼び方

世襲貴族の爵位の下には準男爵や叙勲制度によって与えられるナイト(騎士爵)の称号があります。ただし、ナイトの称号は爵位の一つであって「一代貴族」にはなっても世襲貴族にはならず上流階級に含まれません。

そのため、イギリスの「上流階級」は人口の約1%の割合しか存在しないのです。しかし、割合が少ないからこそ権力や地位は絶対的なものとなります。1%とは少ないながらも現実的な数字といえるでしょう。

イギリスでは上流階級の割合を保つために爵位保持者を1人にしたり、爵位の継承は近い血筋の男子のみにするなど厳しい決まりがあります。複数の爵位(◯◯伯爵や△△公爵など)を持っていても継承するのは1人だけなのです。

*叙勲制度
イギリス国家に貢献した者に対して勲章を与える制度
*一代貴族
世襲制ではなく一代のみ貴族の称号を与えられた貴族のこと

②中流階級

弁護士は中流階級で高い地位を持つ仕事!

中流階級とは企業家などのビジネスマン、医師や弁護士といった専門的知識を持つ人々で構成されています。職業によって地位が3つに分かれていることも特徴的ですね。主な組み分けは以下の通りです。

  • 上層部:医者、弁護士、企業家、著名な芸術家
  • 中層部:教師、エンジニア、公務員
  • 下層部:会社員

しかし、中流階級では会社内での昇進や事業の成功によって下層部から上層部への下克上が可能になります。上流階級や労働者階級とは異なる特徴ですね。

③労働者階級

国民の過半数を占めているのに貧困率が高い

労働者階級とは工場労働者やお店の店員など主に肉体労働を行う人々で構成された階級です。イギリス国民の過半数がこちらに該当します。

労働者階級から中流階級になることは難しく、日々の生活で精一杯な人々が多いです。しかし、稀に天才的な才能や運によって労働者階級から一気にスターダムにのし上がった人が存在します。

元サッカー選手のデビッド・ベッカムやビートルズのメンバーだったポール・マッカートニーも実はイギリスの労働者階級出身です。彼らはスポーツ界や芸能界で活躍し労働者階級から抜け出して今や中流階級のトップに存在しているといえるでしょう。

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