甲府放火殺人事件の犯人「遠藤裕喜」は何者?現在の様子も紹介

遠藤裕喜(えんどうゆうき)は、2021年10月12日に山梨県甲府市で起きた放火殺人事件の犯人です。彼は当時19歳の未成年であり、その残忍な犯行に世間は衝撃を受けました。

そんな遠藤裕喜ですが、彼の人柄や生い立ち、事件を起こした背景などがあいまいな人も多いですよね。

そこで、今回は放火殺人事件の犯人「遠藤裕喜」とはどんな人物なのか、その人柄を生い立ちや事件を起こした背景も交え、わかりやすく解説します。

この記事を書いた人

Webライター

吉本 大輝

Webライター、吉本大輝(よしもとだいき)。幕末の日本を描いた名作「風雲児たち」に夢中になり、日本史全般へ興味を持つ。日本史の研究歴は16年で、これまで80本以上の歴史にまつわる記事を執筆。現在は本業や育児の傍ら、週2冊のペースで歴史の本を読みつつ、歴史メディアのライターや歴史系YouTubeの構成者として活動中。

甲府放火殺人事件の犯人「遠藤裕喜」は何者?

遠藤裕喜
出典:TrendBox

遠藤裕喜は、2021年10月21日に起きた甲府放火殺人の犯人です。遠藤裕喜は、山梨県甲府市の住宅に住む会社員・井上盛司さん(当時55歳)と、妻の章恵さん(当時50歳)をナタやナイフで殺害。10代の次女にも軽傷を負わせ、住宅に火をつけています。

遠藤裕喜は事件当時19歳で、山梨県立中央高校の定時制に通っていました。新たに改正された少年法により、彼は「特定少年」に位置付けられ、検察が起訴した事で2022年4月に正式に実名が報道されました。一応、その前から週刊新潮では、遠藤裕喜を実名かつ顔写真入りで掲載しています。

事件から半年が経過しても、マスコミは彼をこぞって記事に上げており、彼に対する世間の関心は非常に高い事がわかります。世間が未だに関心を寄せる遠藤裕喜は、一体どういう人物なのか。これから詳しく掘り下げます。

遠藤裕喜が起こした「甲府放火殺人」とは

ここからは、遠藤裕喜が起こした甲府放火殺人の詳細を、4つのポイントにまとめて紹介します。

  • 甲府市にある井上さんの自宅が放火される
  • 焼け跡から2人の遺体が発見される
  • 自ら警察に出頭する
  • 顔画像と実名が各メディアで報道される

甲府市にある井上さんの自宅が放火される

全焼した井上さんの住宅
出典:WONDIA

2021年10月12日未明、甲府駅から6km離れた山梨県甲府市蓬沢町で、住宅が燃える火事が起きました。この家に住むのは会社員・井上盛司さんと、妻の章恵さん。そして当時高校3年生の長女と、中学3年生の次女がいました。

井上盛司さんは、土木関係の会社に勤めるサラリーマン。章恵さんは介護の仕事をしつつ、自治会の組合長の仕事もこなしていました。家族仲は非常に良く、人から恨みを買う人ではありませんでした。

近隣住民は、夜中に女性の「やめてー」という声で目が覚めたと証言。更に発砲されたようや大きな音も聞こえ、まもなく消防車が駆けつけてきたと話しています。火の勢いは強く、火の粉が周囲に散っており、辺りは騒然としていました。

焼け跡から2人の遺体が発見される

甲府放火殺人を報道するニュース番組
出典:MATOMEDIA

全焼した木造2階建ての住宅からは、身元不明の2人の遺体が発見されます。火事が起きた時、長女と次女はベランダから脱出して無事でした。

次女は2階で寝ていましたが、1階で言い争う声で目が覚めます。1階に降りたところ、犯人と鉢合わせし、犯人に後頭部を殴られた事で軽傷を負いました。長女と次女は最初は「泥棒に入られた」と考えていたようです。

遺体の損傷は激しかったものの、10月16日に山梨県警は、遺体を井上盛司さんと妻の章恵さんと公表。遺体には刃物で刺された跡が複数あり、死因は出血死でした。

自ら警察に出頭する

山梨県警
出典:Wikipedia

鎮火が行われる中、同じく10月12日未明に遠藤裕喜は現場から30km離れた県内の駐在所に出頭。この時、遠藤裕喜は泣きながら「人を殺してしまった」と話しています。逮捕された時、遠藤裕喜は顔に火傷を負い、小指を骨折していたため、病院で治療を受けました。

取り調べの中で遠藤裕喜は、夜中に住宅に忍び込み、寝室で寝ている井上盛司さんをナイフやナタを用いて殺害したと自供します。その後で逃げる章恵さんを追いかけて殺害しています。現場には油を入れる缶も見つかっており、放火は計画的なものと判明しました。

なぜ遠藤裕喜が、現場から30kmも離れた駐在所に出頭したのかは不明です。犯罪心理学者・出口保行氏によると、重大事件を起こす少年は犯罪を実行するまでは計画的に行動を移すものの、事件が起きた後に何が起こるかという点は分かってない事が多いそうです。

顔画像と実名が各メディアで報道される

遠藤裕喜を報道する週刊誌
出典:WONDIA

遠藤裕喜の顔画像と実名を初めて報道したのは、10月21日の「週刊新潮」でした。当時の遠藤裕喜は19歳。本来なら少年法により、顔画像と実名は守られる事になりますが、週刊新潮は「実像に迫る報道を行うことが常識的に妥当と判断した」と述べています。

また2022年4月1日には少年法が改正されました。それに伴い、事件を起こした18歳〜19歳の特定少年が起訴されれば、実名報道は可能です。遠藤裕喜の実名を検察当局が発表したのは、4月8日の事。彼は正式に氏名が公表された少年「第一号」になりました。

今回検察が実名報道を行ったのは、遠藤裕喜が犯行を認めている事、事件の残虐性や結果の重大性を考慮した点が挙げられます。本来少年は更生の余地がある為、実名報道は避けられます。それでも実名報道は国民の「知る権利」に応えると判断されたようです。

つまり遠藤裕喜の起こした事件は非常に凶悪で、国民の関心を集める出来事だった事がわかります。

1 2 3 4 5 6

コメントを残す