この記事を書いた人
Webライター
Webライター、吉本大輝(よしもとだいき)。幕末の日本を描いた名作「風雲児たち」に夢中になり、日本史全般へ興味を持つ。日本史の研究歴は16年で、これまで80本以上の歴史にまつわる記事を執筆。現在は本業や育児の傍ら、週2冊のペースで歴史の本を読みつつ、歴史メディアのライターや歴史系YouTubeの構成者として活動中。
13位:ススキのホテル殺人事件-2023年
ススキのホテル殺人事件は、2023年7月1日に札幌市すすきのにあるホテルで発生した猟奇殺人事件です。この日、ホテルの一室で首が切断された男性の遺体が発見されます。死亡解剖の結果、死因は背後から刺されたことによる出血性ショックで、殺害後に首を切断されたことがわかりました。
7月24日に、同市に住む29歳の田村瑠奈という女性が事件の犯人として逮捕されます。さらに両親も殺人を手伝った疑いで逮捕されました。犯行は田村瑠奈が単独で行い、父親が送迎などの協力をしていたことがわかっています。
頭部は田村家の浴室にあり、一部は引きちぎられていたとのこと。そして、皮膚の一部は洗濯物のように干されていました。さらに自宅では、田村瑠奈が頭部を陵辱する様子を撮影したビデオも発見されます。映像をみた捜査員は、あまりの猟奇性からしばらく食事も摂れませんでした。
田村瑠奈は、カッターでクラスメイトを追いかけ回すなど、幼少期から奇行が見られました。小学校高学年から不登校になり、精神的な疾患などから働いていた様子は見られません。被害者の男性とはクラブで面識があり、トラブルになっていたようです。
田村瑠奈は取り調べで、「自分の中には別の何人もの人格がある。その中の一人がやった」と話しています。2023年11月現在、田村瑠奈は責任能力があるのか判断するため、鑑定留置に入っています。裁判は長期化が予想され、この事件の注目は今後も集まるものと予想されます。
12位:名古屋妊婦切り裂き殺人事件-1988年
名古屋妊婦切り裂き殺人事件は、1988年3月18日に名古屋市中川区のアパートの一室で起きた猟奇殺人事件。この日、臨月の妻が殺害されているのを、帰宅した夫が発見します。首はコタツのコンセントで締められ、腹部は鋭利な刃物で切り裂かれており、足元で生まれたばかりの男の赤ちゃんが泣いていました。
現場は血の海となっており、妊婦のお腹には胎児の代わりに電話の受話器、ミッキーマウスのキーホルダーが入っていました。赤ちゃんは、お腹を切り裂かれた時の傷や低体温症などで命の危険があったものの、無事に一命を取り留めています。夫と生き残った男の子は、後にハワイに移住しました。
医療関係者や少年、果ては異常性に目覚めた強盗犯。現在に至るまで、多くの犯人像が唱えられてきましたが、そのすべてが確証に至ってはいません。妊婦を切り裂いた傷も、帝王切開の術式とは大きく異なっており、医療関係者が犯人という説も薄くなりました。
事件当初は顔見知りの犯行として夫も疑われていました。しかし妊婦の殺害推定時刻には、夫は勤務先にいたため、アリバイは成立しています。さらに、事件の直前には不審な男がうろついていたことも発覚。一気に外部犯の可能性が強まりました。
妊婦のお腹を切り裂いて胎児を取り出す。この猟奇的な事件は日本中を震撼させ、愛知県警は40000人もの捜査員を投入しました。しかし事件解決には至らず、2003年に時効を迎えています。
事件は怖い