ノートルダム大聖堂とは?特徴から火災の原因、現在まで簡単に解説

着工850年記念に改修工事が行われる

ノートルダム大聖堂と広場

2013年に着工850周年を迎えたノートルダム大聖堂。それを記念して改修工事が行われることになりました。

改修される場所は大聖堂前の広場や聖堂内の照明、2箇所にある鐘です。特に、鐘は18世紀末に鋳造されたものを再現した特別なものでした。

改修工事にかかった費用は全て寄付金で賄われており、その額は約200万ユーロ(約2億6400万円)になります。ノートルダム大聖堂という建築物がいかにフランス国民にとって大切なものかが伺える数字ですね。

21世紀に大規模火災が起こる

燃え上がるノートルダム大聖堂
出典:Wikipedia

フランスの象徴的な建造物であるノートルダム大聖堂ですが、21世紀に大規模な火災が起こり甚大な被害を受けました。この出来事にはフランス国民だけでなく、世界中の人々がショックを受けています。

火災が起きたのは2019年の4月15日の夕方。大聖堂の上部にて火災が発生しました。すぐに消火活動が開始されましたが、火災の発生場所が高い位置だったことから消火活動は難航。

完全に鎮火したのは翌日の4月16日の午前中でした。消火活動の間、周辺で100人もパリ市民が聖歌を歌い祈りを捧げているところが目撃されています。

聖遺物や彫像、バラ窓やパイプオルガンは焼失を免れましたが、木造の屋根や尖塔は崩壊してしまいました。この事態を受けて、フランス大統領は2024年までにノートルダム大聖堂を再建することを国民に約束しています。

ノートルダム大聖堂の現在

再建目標は2024年?

2024年までに再建できるのか?

上記で述べた通り、ノートルダム大聖堂は2019年の大規模火災によって大きな損害を受けました。フランスのマクロン大統領は2024年までに再建すると国民や世界に表明しています。

しかし、ノートルダム大聖堂は200年の歳月をかけて作られた聖堂です。現代の最先端技術を持ってしても、たった5年間で再建するには難しいものがあるでしょう。

再建作業にはいくつもの難関があります。まずは基礎土台の強度です。作業をするにあたって作業員と資材が耐えられるだけの強度を保つ必要があります。さらには、火災で溶け出した鉛による汚染も心配です。

ノートルダム大聖堂内にあるパイプオルガン

現在は細心の注意を払いながら焼け落ちた石や木片を片付ける作業を行っています。また、火災で汚れてしまったパイプオルガンを撤去し掃除する作業も始まりました。

そして、元のノートルダム大聖堂に復元するために樹齢数百年のオークの木を用意する試みも行っています。様々な困難に遭いながらも、再建作業は慎重かつ着々と進められているのです。

再建を心待ちにするフランス人

フランスの人々は再建を心から願っている

ノートルダム大聖堂は、全てのフランス人にとって大切なシンボルであるといっても過言ではありません。ノートルダム大聖堂ではフランスにおける数多くの重要な式典が行われてきました。

例えば、ジャンヌ・ダルクの復権裁判やナポレオンの戴冠式。パリ同時多発テロの追悼ミサもノートルダム大聖堂で行われました。さらに、パリでは各地への距離を表す起点をノートルダム大聖堂に定めています。

それほど、ノートルダム大聖堂はフランス人にとって欠かせないものでした。そんなノートルダム大聖堂が火災に遭ったことは、フランス人に計り知れないショックを与えたのです。現在でも、遠くから再建工事を見守る人々があとを絶ちません。

世界のみんながノートルダム大聖堂の再建を祈っている

そして、それはフランス国民だけではなく世界中の人々も同じ気持ちです。アメリカや日本、イギリスをはじめとする世界各地から悲しみの声が寄せられています。

再建に必要な費用も各国の34万人もの人々から合わせて約8億ユーロ(約1000億円)もの寄付金が集まっているほどです。ノートルダム大聖堂の再建を1番心待ちにしているのは言うまでもなくフランスの人々ですが、彼らだけでなく世界の人々も待ち望んでいます。

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