【アイルトンセナクイズ#3】戦場で散った音速の貴公子。

アイルトンセナはF1参戦からブラジルGPに出走していましたが、1991年までの8戦で一度も優勝したことがありませんでした。1991年ブラジルGPでは予選をトップで切り抜け、そのまま優勝を飾ることになったのです。

アイルトンセナはマクラーレン・ホンダに所属していました。1991年にはHONDAの創業者である本田宗一郎が亡くなり、この直後に行われたハンガリーGPではセナを含めたチーム全員が喪章をつけて臨む事になりました。この時のレースではセナが見事に優勝を飾り、本田宗一郎への弔いのレースともなったのです。

アイルトンセナは予選の速さで知られ、1988年と1989年には全16戦のうち13戦でポールポジションを獲得しました。それまでの記録が16戦中9回だったので、大幅更新となりました。1988年スペインGPから1989年アメリカGPにかけて8連続でポールポジションを獲得しており、この記録は現在も破られていません。

アイルトンセナはコーナーでアクセルを小刻みに煽るテクニックを多用しており、日本では「セナ足」と呼ばれていました。このテクニックはコーナー進入時の安定性を向上させるとともに、コーナー脱出時の早いエンジンの吹け上がりをもたらしているのです。

アイルトンセナは1994年のサンマリノGPでレース事故により命を落としています。この時、まだ34歳という若さでした。ブラジルでの注目度は非常に高く、セナの葬儀を中継したテレビは視聴率60％を超えたそうです。

アイルトンセナは雨の中でのレースが非常に得意でした。そのため「レインマスター」や「雨のセナ」という異名を持っていました。その一方で、本人は雨のレースが好きではないことを公表しており、危険が増すコンディションを嫌うことはレーシングドライバーとして普通の反応であると述べています。

アイルトンセナは「史上最速のF1ドライバー」、「史上最高のF1ドライバー」、「F1でもっとも偉大なドライバー」の3冠に輝いています。そして、惜しくも全ての項目において2位につけているのがミハエル・シューマッハでした。

アイルトンセナは一時期、ブラジルの国民的アイドルであるシューシャと付き合っていたことが報じられています。シューシャはセナの前にブラジルサッカー界のレジェンド、ペレとの交際歴があり、当時、シューシャを巡ってセナとペレの間でトラブルがあったのではないかと噂になったそうです。

1987年のベルギーGPでは決勝でトップに立ったセナと2位で追随していたマンセルが途中でもつれ、双方ともリタイヤとなってしまいました。レース後、セナの運転を不満に思ったマンセルがセナの元を訪れ、乱闘へと発展したのでした。

アイルトンセナの国葬は国を挙げて行われ、テレビ中継もされました。セナの亡骸が搬送される際に沿道へ詰め掛けた人の数は100万人にも上ったと言われています。