徳川家康とは、主に戦国時代に活躍した代表的な武将の一人です。江戸幕府を開いた初代将軍であるという功績はもちろん、彼自身の性格を示すエピソードなども数多く残っている、日本有数の有名な偉人だと言える人物でしょう。
現代にも通じる、いくつかの動乱こそあれ250年にわたる戦のない時代を築いたことは、同じ将軍という立場にあった源頼朝や足利尊氏にも不可能だった功績であり、ただそれだけでも徳川家康が偉人として尊敬に値する人物だという証明にもなっています。
とはいえ、家康については「江戸幕府を開いた人」という情報で止まっている方も多いのではないでしょうか?ということでこの記事では、そんな家康について基礎となる情報を解説していければと思います。
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フリーライター、mizuumi(ミズウミ)。大学にて日本史や世界史を中心に、哲学史や法史など幅広い分野の歴史を4年間学ぶ。卒業後は図書館での勤務経験を経てフリーライターへ。独学期間も含めると歴史を学んだ期間は20年にも及ぶ。現在はシナリオライターとしても活動し、歴史を扱うゲームの監修などにも従事。
徳川家康とはどんな人物か
名前 | 徳川家康 |
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主要な別名 | 松平竹千代、松平元康、 東照大権現 |
誕生日 | 1543年1月31日 |
没日 | 1616年6月1日 |
生地 | 三河国、岡崎城 |
没地 | 駿河国、駿府城 |
配偶者 | 築山殿(正室)、 朝日姫(駿河御前)(継室)、 その他側室多数 |
埋葬場所 | 福地山修禅寺境内の指月ヶ丘 |
墓所 | 日光東照宮 |
徳川家康の生涯をハイライト
まずは簡単に家康の生涯を振り返ります。
- 1543年:三河国、岡崎城の松平家に誕生。
- 1562年:清州城にて、織田信長と同盟を結ぶ。
- 1567年:家名を「徳川」に改姓。
- 1573年:三方ヶ原の戦い。武田信玄に惨敗。
- 1584年:小牧・長久手の戦い。羽柴勢と交戦し痛み分け。
- 1586年:大阪城にて豊臣秀吉と謁見。豊臣政権への臣従。
- 1600年:関ケ原の戦い。東軍の総大将として勝利。
- 1603年:征夷大将軍への任命を受ける。
- 1605年:征夷大将軍を辞職。以後は大御所として政治を行う。
- 1616年:死去
数々の不遇を乗り越えて天下統一をした人物
徳川家康と言えば、やはり江戸幕府を開いて平和な時代の礎を築いたことが最大の功績だと言えるでしょう。しかし生涯ハイライトからわかる通り、家康が時代の覇者として活動していたのは晩年にあたる16年ほどでしかありません。
生まれた家自体はさほど強い家ではなく、青年期は織田信長の同盟相手として各地を転戦。信長の死後はそれなりの立場こそ得てはいますが、最終的には秀吉に臣従する形で10年余りを過ごすことになるなど、家康の生涯はむしろ不遇な期間が長い印象を受けます。
しかし結果として、最終的に天下を掴んだのは徳川家康であり、彼の力で250年以上の平和な時代が築かれたことには疑う余地がありません。晩年までの不遇を経ても彼が諦めなかったからこそ、江戸幕府という日本全土に対する長い統治体制が確立されたのです。
慎重で現実的な性格の持ち主
徳川家康という人物について語る際には、まず彼の慎重で現実的な性格が間違いなく話題に上がります。苛烈で果断に富んだ織田信長や、人好きがして立ち回り上手だった豊臣秀吉とはまた違い、家康はどこまでも忍耐強く現実的な人物でした。
忍耐強さについては、『生涯ハイライト』のトピックを見ていただいてもわかる通り、武田への敗北や羽柴への臣従をしてもなお諦めずに機を窺った部分から。現実的な性質は秀吉と戦をしてから2年という短い期間しか置かずに従っていることからも読み取れます。
他にも「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」という有名な句で紹介されているように、家康の性質を示すエピソードは数多く残っています。とても紹介しきれる量ではないため、皆様も是非ご自身で調査してみていただければ幸いです。
家康の妻や子供など家族構成は?
家康の正室は、記録によると”築山殿”という女性になっています。ただし彼女は家康が将軍になるよりはるか以前、1579年に内通などの咎で処断されているため、歴史の表舞台にはほとんど名前があがっていません。
継室である朝日姫(駿河御前)も、家康が将軍になる以前に病没しているため、家康の妻と呼ばれる存在はどちらもあまり歴史上に名を表していないと言えます。
ただしその一方で側室の数は非常に多く、家康の子とされる人物は非常に多く存在しています。江戸幕府の2代将軍である徳川秀忠を筆頭に、結城秀康などがその代表的な人物であり、彼らのほとんどは江戸幕府の統治の安定化のため、各々で尽力した記録が残っています。
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