「イギリス王室はいつから続いてるの?」
「イギリス王室の家系図を見てみたい!」
そもそも、イギリス王室はいつから始まったのか、その起源やこれまでの歴史を詳しく知りたい人は多くいますよね。
そこで、今回はイギリス王室の歴史を家系図や年表も交えて紹介します。この記事を読めば、イギリス王室の歴史を余すことなく理解できますよ。
この記事を書いた人
Webライター
Webライター、岩野祐里(いわのゆり)。5歳の頃、イギリス史に夢中になり図書館へ通いながら育つ。大学では国際文化を専攻し、イギリス史と英文学の研究に没頭。その後、大学院にて修士課程を修了。研究論文は「19世紀英国の社会と犯罪」について。歴史全般の研究歴は11年、イギリス史は21年に及ぶ。現在はWebライターとして活動中。
イギリス王室の歴史とは?
イギリス王室とは、約1000年の歴史を持つ世界で3番目に長い王族です。現在に至るまで9つの王朝が存在し、ドイツなどヨーロッパ各国の血筋が流れている国際色豊かな王室でもあります。
イギリスの象徴的な存在であり、個性的な人物が多いことからイギリス国民だけでなく全世界の人々を魅了している王室といえるでしょう。また、日本の皇室とも関係が深い王族のひとつでもあります。
そんなイギリス王室の歴史は、長いだけでなく王朝や君主の移り変わりが激しく非常に複雑です。イギリスの4つの地域*それぞれに王国が存在したことも含めると、より難解な歴史といえるでしょう。
イギリスにはイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの地域があります。イギリスの首都はイングランドのロンドンですが、他の地域にも首都があり各々自治権を持つ「国」です。そのため、イギリスの正式名称には「連合王国」という言葉がつけられました。
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イギリス王室の家系図
ここでは、イギリス王室の家系図を紹介します。
紫 | ノルマン朝 |
黄色 | プランタジネット朝 |
赤 | ランカスター朝 |
灰色 | ヨーク朝 |
オレンジ | テューダー朝 |
青 | ステュアート朝 |
ピンク | ハノーヴァー朝 |
緑 | サクス=コバーグ=ゴータ朝 |
水色 | ウィンザー朝 |
ちなみに、イギリス王室の特徴は次の2点です。
- 他の国と比べて女王が多い
- 近年はより親しみやすい王室へ
家系図の通り、イギリス王室の歴史には大勢の君主や王朝が存在しイギリス国家を率いてきました。そこには、男性だけでなく女性の君主も存在します。
そして今なお、イギリス王室は時代に合わせて生まれ変わろうとしているのです。家系図を見ることで、イギリス王室の移り変わりを分かりやすく学ぶことができますよ。
この家系図では、主要な人物に絞るため、複数の君主は省略しています。そのため、点線部分の間には何人かの君主が存在しています。点線で結ばれた人物同士は「祖父母と孫」または「祖父母とひ孫」などの子孫関係にあたりますので、ご注意ください。
他の国と比べて女王が多い
他国と比べ女性の君主が多いのは、イギリス王室の特徴です。処女王と呼ばれたエリザベス1世からアン女王、ヴィクトリア女王、そして現在のエリザベス2世まで数多くの女王がイギリスを治めていました。
2013年には「王位は性別に関わらず長子継承」という新たな法律が成立。デンマークやノルウェーなどイギリス王室の血筋が存在する国でも同じ法律が制定されています。
近年はより親しみやすい王室へ
イギリス王室には、君主が国民のお手本になるよう、振る舞いや服装に関する厳格な決まりが存在します。その決まりのためか、イギリスの君主は国民の誇りであると同時に、近づきにくい存在でした。
国民と気軽に接する君主もいましたが、エドワード7世以前のイギリス王室は国民にとって遠い存在だったといえます。しかし、ジョージ5世の時代からイギリス王室はより親しみやすい王室へと生まれ変わりました。
国民に向けたクリスマススピーチや民間人の王室入り、王族の子育て改革、SNSによる王室情報の発信など今までにない試みが行われています。現在の女王エリザベス2世は「伝統を守りつつも時代に適応する王室」を目指し、努力されているのです。