世界&日本で起きた無差別・大量殺人ランキングTOP40

15位:附属池田小事件-2001年

事件のあった大阪教育大学附属池田小学校
出典:Wikipedia

大阪教育大附属池田小児童殺傷事件は、2001年6月8日に池田小学校で発生した無差別殺傷事件です。犯人の宅間守は白昼堂々、小学校に侵入し、もっていた凶器で次々と児童・教師を殺傷。小学1〜2年生8名が殺害され、教師含めて15名が怪我をしたのです。

宅間は、過去に15回もの逮捕歴がある極めて危険な人物で、池田小学校に侵入して事件を起こしたのは、「自分を捨てた元妻を後悔させるため」という短絡的なものでした。公判中も、謝罪の言葉を述べることはなく、2004年9月14日に死刑が執行されています。

この事件をきっかけに、各地の学校では放課後には生徒を残さず下校させる、侵入者があればただちに警察に通報するなどのマニュアルが作成されました。幼い命が大量に奪われたこの事件は、学校という施設の安全性を社会に投げかけたのです。

14位:秋葉原通り魔事件-2008年

秋葉原の犯行が行われた通り
出典:Wikipedia

秋葉原通り魔事件は、2008年6月8日に秋葉原の歩行者天国で起こった無差別殺人事件です。犯人の加藤智大は、大型トラックで歩行者天国に侵入し、青信号を横断中の5人の歩行者を撥ねました。車を降りた加藤は、被害者の救護にあたる通行人ら17人を殺傷しています。

犯人の加藤智大
出典:アノ人の現在

逃走を図った加藤ですが、間もなく秋葉原交番の警官に取り押さえられました。発生から逮捕は十数分の出来事だったといいます。加藤の凶行で7人が死亡し、10人が重軽傷を負いました。

加藤は、母親のスパルタ教育の影響で周囲と馴染めずに育ち、ネットの掲示板が生きがいの人間でした。彼が事件を起こしたのは、ネットに現れた「荒らし」に対する抗議の手段だったのです。事件直前まで、掲示板には犯行を仄めかす加藤の書き込みがありました。

ただ、表向きの殺害動機はネットがらみとされていますが、「若者の労働環境の悪化」も問題視された事件となりました。加藤は2015年に死刑が確定、現在東京拘置所に服役しています。

13位:茨城・徳宿村精米業一家殺害事件-1954年

犯人の緑志保
出典:いばらき解体新書Ameba版 (仮)

茨城・徳宿村精米業一家殺害事件は、1954年10月11日に茨城県徳宿村(現・鉾田市)で、農業兼精米業を営む一家の家が全焼し、焼け跡から8人と女中1人が殺害された事件です。遺体には青酸反応が認められ、捜査を経て敷地内の井戸からも青酸性劇毒物が検出されました。

事件前日に、保健所から来たと名乗る白衣の男が、被害者宅の情報を地域住民に聞き回っていた事が判明。捜査線上に、前科8犯で印刷工をしていた、緑志保という人物が浮上します。

緑は、指名手配の末に11月7日に栃木県塩原温泉で逮捕されました。しかし緑は、捜査本部に護送される途中で、隠し持っていた青酸カリを服用して自殺。最有力な容疑者が亡くなった事で、事件の全貌は分からなくなったのです。

12位:川崎市簡易宿泊所火災-2015年

火災現場
出典:Wikipedia

川崎市簡易宿泊所火災は、2015年5月17日に神奈川県川崎市にある簡易宿所・吉田屋で起きた火災です。隣接する「よしの」も焼失し、11人が死亡、17人が重軽傷を負いました。ガソリンの成分が見つかった事から放火と断定されるものの、犯人は未だ不明です。

この簡易宿所の住民74名のうち、70名が生活保護を利用しており、大半が高齢者でした。住処を失った住民の多くは、貧困からアパートの入居を断られる等、日本の貧困を浮き彫りにした事件でもあったのです。

11位:帝銀事件-1948年

凄惨な事件現場
出店:Wikipedia

帝銀事件は、1948年1月26日に東京都豊島区の帝銀銀行椎名町支店で、1人の男が行員ら12人を毒殺し、4人を重体にさせた大量殺人事件です。警察は、画家の平沢貞通という人物を逮捕し、強引な取り調べを経て犯行を自供させます。

平沢は公判で無実を主張したものの、1955年に死刑が確定します。そのため、1987年に95歳で亡くなるまで、刑務所にいたのです。事件が起きた頃の日本はGHQの占領下にあり、帝銀事件の捜査にはGHQの介入もあったとされます。

帝銀事件の犯人は、当初はプロと判断され、警察は日本の戦前の機密部隊・731部隊の関係者を洗っていました。ただ、GHQは731部隊の機密情報を独占するために、捜査関係者に圧力をかけたともされます。もちろん真実かどうかは不明です。

帝銀事件は、今でも様々な憶測が囁かれており、全貌はわかっていません。平沢が獄死するまで無実を訴え続けていることから、冤罪の可能性が極めて高いといえます。帝銀事件は凶悪な事件であると共に、タブーな事件でもあるのです。

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