世界&日本で起きた無差別・大量殺人ランキングTOP40

10位:静岡沼津ビル火災-1976年

この公園の近くで火災が起きた
出典:沼津市

静岡沼津ビル火災は、1976年12月26日に沼津市の三沢ビルで起きた火災です。15人が犠牲となり、8人が重軽傷を負いました。犠牲者の多くは、2階にある大衆サロン・らくらく酒場で、ここで14人が煙に巻かれて死亡しています。

出火原因は放火で、入口ドア内側階段の上がり踊り場に、ダンボール箱を持ち込んで火をつけたのです。当事件はあまり情報がなく、被疑者の情報については分かっていません。ただこれだけの犠牲者が発生した以上、極刑は免れないでしょう。

9位:長崎屋火災-1990年

火災を報じる新聞
出典:ブロッコリーな日々

長崎屋火災は、1990年3月18日に兵庫県尼崎市の地上5階・地下1階の大型商業施設・長崎屋尼崎店で起きた火災です。犠牲者は死者15人、負傷者6人で、4階インテリア売場から出火し、瞬く間に火は燃え広がりました。

事件は放火と断定されたものの、出火場所は不特定多数の客が出入りする場所です。結局、犯人は見つからず、事件は2005年に時効を迎えます。長崎屋尼崎店はその後は無期限休業となり、1990年11月に閉鎖。現在はこの場所にはマンションが建てられています。

本件火災は、消防表示制度「適マーク」の交付対象建物での火災でした。防火扉の前に荷物が積まれていた為に防火扉が作動しなかった為に被害が拡大しています。この火災は、スプリンクラー設置基準および適マーク交付基準を見直す契機になったのです。

8位:大阪個室ビデオ店放火事件-2008年

事件のあった「キャッツなんば店」
出典:Wikipedia

大阪個室ビデオ店放火事件は、2008年10月1日に大阪市浪速区の個室ビデオ店が出火し、16人が一酸化炭素中毒で死亡し、9人が重軽傷を負った火災です。当初は失火と考えられていたものの、火元の個室を使用していた小川和弘という46歳の男性が放火をほのめかす発言した為、逮捕されています。

小川は生活保護を受けていた他、消費者金融から多額の借金もありました。個室ビデオ店に来店した犯人は、突如自分の人生を悲観。店内のトイレットペーパーを使い、ライターで火をつけたとされます。

犯行をほのめかした小川和弘
出典:探偵ファイル

小川は2014年に死刑判決を受けています。その一方で弁護側は「自白で犯行を自供した事」「小川のいた部屋より、斜め前の部屋の方が燃え方が激しかった事」から無罪を主張。小川もまた裁判になると一転して無罪を主張したのです。

ちなみに事件が起きた日は、個室ビデオ店にも火災報知器を付ける事を義務付ける改正消防法の施行当日でした。全国の個室ビデオ店やカラオケボックスで消防法違反や防火体制の不備が見つかり、防災への意識がより高められる事になったのです。

7位:両毛病院火災-1970年

現在の両毛病院
出典:医療法人秋山会 両毛病院

両毛病院火災は、1970年6月29日深夜に、栃木県佐野市にある精神病院4両毛病院で火災が発生し、17人が死亡、1人が負傷した事件です。この病院からの脱出を図った患者6人が結託し、布団部屋に古新聞を運んで、マッチに火をつけたのでした。

病棟は、複数に分かれており、火災が発生した棟はあっという間に燃え広がりました。てんかん患者や、重度の精神疾患を抱えた患者の避難は困難を極め、火災に気付かぬままに亡くなった人もいたのです。

結託した6人は、後に逮捕されて懲役6年から12年の判決が下ります。この事件は、精神病院という閉鎖された空間の避難誘導のあり方や、防火体制を見直す契機になったのです。

6位:相模原障害者施設殺傷事件-2016年

現在の津久井やまゆり園の様子
出典:津久井やまゆり園公式サイト

相模原障害者施設殺傷事件は、2016年7月26日に神奈川県相模原市にある知的障害者福祉施設・やまゆり園で発生した連続殺人事件です。入居者19名が刃物で刺殺され、入所者・職員合わせて26名が重軽傷を負いました。

犯人は、元職員の植松聖で「重度の障がい者は安楽死した方が良い」と周囲に主張する等、極めて危険な思想を持っていました。植松は、深夜にやまゆり園に侵入し、職員を結束バンドで拘束。ベッドに寝ている入居者を次々と刺していったといいます。

植松は、逮捕後も考えを改めておらず、遺族に対する謝罪も反省の意を伝えたこともないそうです。事件当初、植松は「自己パーソナリティー障害」と診断されましたが、責任能力があると判断され2020年に死刑判決が確定しました。

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