実話を題材にしたおすすめ映画40選【不朽の名作から最新映画まで】

戦争をテーマにした実話映画5選

アルジェの戦い

1966年、ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したこの作品は、ドキュメンタリー作品を数多く手掛けていたジッロ・ポンテコルヴォ監督が、アルジェリア戦争を描くために一般民衆を主軸にまとめた映画です。モノクロの画面で見る映像の衝撃度は半端なく、今でもこの映画がテロ対策の参考に使われているというのもよくわかります。

これはアルジェリアがフランスから独立を勝ち取ろうとした話ですが、似たようなことは世界中あちこちで今も起きていることを忘れてはいけません。決して過去の話ではなく、民族独立を願ってテロが起き、報復され、泥沼化している問題解決の緒としても、この映画を多くの人に見て欲しいと思います。

東京裁判

1983年に作られたこの映画は、アメリカ国防総省に保管されていた極東国際軍事裁判の様子を記録していた映像に、日中戦争や太平洋戦争中の記録映像を交えて小林正樹監督が編集した277分という長尺の作品です。

東条英機やダグラス・マッカーサーなど、歴史上の人物たちが話す姿を見られるだけでも大変貴重で、歴史が文字の上だけではない、実際に起きたことだということを再認識させられます。そして、戦勝国が裁きを下すこの裁判自体に意義があるのかという問いかけには、誰もがハッとさせられるでしょう。

白バラの祈り – ゾフィー・ショル、最期の日々 – ※13+

1943年、ヒトラーの政策に対して声を上げ、尋問を受けるもたった6日間で処刑された、ゾフィー・ショルという白いバラ抵抗運動をした女性の物語です。第二次世界大戦中に、この戦争はおかしいと21歳の若さで活動していた女性がいたことにも驚きますし、その命を顧みない勇気と覚悟には感嘆せざるを得ません。

戦争映画というと銃弾が飛び交うシーンを連想しますが、このように非暴力的に権力と闘っていた人もいたことにもぜひ目を向けたいと思いました。2005年ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞・女優賞)を受賞しています。

戦場のピアニスト

ウワディスワフ・シュピルマンという実在したピアニストが、ユダヤ系ポーランド人であったことでゲットーに強制移住させられるも、奇跡的に生き延びていました。しかしある日ドイツ人の将校に見つかってしまい、ショパンの一曲を演奏することで運命の歯車が動き出すという物語です。2002年カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞しました。

シュピルマンの視点を中心にしているため、他のホロコーストを描いた戦争映画よりもソフトな印象を受けます。ただ一方で、シュピルマンのピアノの天賦の才能を守ろうと手を差し伸べた人々が尽く命を落としていく点には、芸術の偉大さと共に残酷さも覚えます。それを彼自身が実感しているからこそ、シュピルマンの演奏を聴くと涙が止まらないのかもしれません。

杉原千畝

2015年に公開されたこの映画は、第二次世界大戦中にリトアニアに外交官として赴任していた杉原千畝が主人公です。6000人のユダヤ人をナチスの迫害から守るため、日本通過ビザを日本政府に無許可で発給する決断をしました。チェリン・グラック監督のもと、沢寿明が杉原千畝を演じています。

杉原千畝については先に海外で評価する声が高まり、日本ではようやく2000年に名誉回復が成っています。信じられないような話ですが、それほどまでに日本では知られていなかった杉原千畝の功績を伝える映画としても、この作品はお勧めしたいです。

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