感動して泣いてしまう実話映画4選
遠い空の向こうに ※PG12
将来は炭鉱夫として働くことが当たり前になっている街で、打ち上げられたソ連の人工衛星スプートニクを見たことがきっかけで、ロケット製作に夢中になる高校生たちの物語です。父親や教育者たちと衝突しつつも、それでも夢を諦めたくないという少年たちの真っ直ぐな情熱には心を動かされます。
鑑賞者からは尽く高評価の映画ですが、あまり有名ではないのが意外です。将来のことで悩める中高校生にもぜひ見て欲しいですし、PG12作品なので、親子での鑑賞もお勧めします。
ちなみに、この作品の原作名は「Rocket Boys」でしたが、映画は子供向け作品と思われないように、これをアナグラムにして「October Sky」という題にしています。スプートニク1号の打ち上げが10月だったので、とてもいい改題だったと思います。
ブタがいた教室
小学生がクラスでブタを飼い、1年後に食べるという約束で育てていく日々を描いた物語です。飼っていくうちに子供たちの中でブタがクラスの一員として自覚されるようになり、1年後には約束通り本当に食べるのかどうかで議論になります。
ブタをどうするのかという決断を下すために何度も議論を重ねますが、その時の子供たちの流す涙が見ていて辛いです。こんな悩ませる問題を小学生に与えて良かったのかと苦悩する担任教師を好演する妻夫木聡が印象的でした。しかしラストシーンの子供たちの表情を見て、これほど命の重さを考えさせる素晴らしい授業は滅多にないとも感じました。
聖の青春
難病と闘いながらも将棋を指すことに拘り続けた、村山聖という将棋棋士の物語です。将棋のため、命をも顧みず努力し続ける村山聖という人間の生き方を見ているだけで泣けてきます。自分はこんなに一生懸命生きているだろうかと考えさせられます。
病を得たからこそ出会った将棋でもあり、運命の皮肉も感じる一方で、村山聖にとってはもちろん、日本の将棋界においても、村山聖が将棋に出会えたことは何よりの幸せであった気がします。
村山聖を演じた松山ケンイチと、羽生善治を演じた東出昌大の徹底した役作りも大きな話題になりました。
8年越しの花嫁
結婚を約束していた恋人が、ある日突然難病に侵され、将来が全く見えなくなるも、悩み抜いた末に恋人を支え続けたことで奇跡を起こした物語です。岡田惠和が脚本を担当し、瀬々敬久が監督を務め、濃い人間ドラマとなりました。
闘病中の女性の難しい身体表現を土屋太鳳が、献身的な愛を注ぎ続けた男性を佐藤健が、体当たりという表現に相応しい演技で魅せたことで、「とにかく泣ける映画」と大きな評判となり、興行的にも2017年の大ヒット映画となりました。