ギュンター・フォルグ
ギュンター・フォルグ(ドイツ,1952-2013)は絵画からグラフィックデザインまで多様な表現方法を作って制作したドイツのアーティストです。彼の抽象画はアメリカ抽象芸術の影響が大きいといわれていて、無題の作品が多いです。
2019年には大阪・国立国際美術館で行われた展覧会「抽象世界」で、ヨーロッパを代表する抽象画家の1人として展示されました。軽井沢にある自然の中で現代アートを楽しめる宿泊施設「ブティック・リゾートししいわハウス」では、元永定正やザオ・ウーキーなど国内外のアーティストの作品とともにフォルグの原画も鑑賞できます。
クリスト&ジャンヌ=クロード
クリスト&ジャンヌ=クロードは、クリストとジャンヌの夫婦で活動していたアーティストです。2017年に妻のジャンヌが亡くなり、現在は夫のクリストのみで制作を行っています。
彼らの美術館などの建物や海岸を梱包したり、さらにはロッキー山脈に巨大なカーテンをかけたりするアートプロジェクトは「芸術とは何か?」という論争を呼び起こします。1991年には『アンブレラ 日本=アメリカ合衆国1984-91』を行い、茨城県北部の水田と集落の広がる地域に青く巨大な傘を1340本、同時期にカリフォルニアに黄色い傘を1760本設置しました。
クリスト・ファーウール
クリストファー・ウール(アメリカ,1955-)は、「ポップ・アートの解体」をテーマにペインティングや写真の制作を行っているアーティストです。1980年代のストリート・グラフィティに影響を受けていて、スプレーと銃を使ってキャンバスに色を乗せ有機溶剤で消したり、大きなキャンバスに文字を描いたりする独特な作品を作り出しています。
2017年には東京のギンザ・シックスのギャラリー「ザ・クラブ」で初期の作品が展示されました。同じ年には14年ぶりとなるフォトブック『Westtexaspsychosculptured』『Road』を2冊同時刊行しました。
ルオ・ジョンリー
羅中立(ルオ・ジョンリー,中国,1948-)は、中国絵画に対する国際的注目を高めたアーティストとして高く評価されています。
1980年に発表した『父親』という作品は中国国内で瞬く間に人気を集めました。当時の若者の父親ほど年齢の農民男性を写実的に描いたこの作品は、その頃の中国国民と近しい距離にある対象をリアルに描き出しています。現在は北京にある中国美術館に収蔵されています。
80年代以降も彼は農民の姿を描き続け、そこに宿る美を見出し続けました。北京市内の観復美術館には、現代中国美術の代表的なアーティストとして彼の作品が展示されています。
ジデカ・アクーニーリ・クロスビー
ジデカ・アクーニーリ・クロスビー(1983-)は、コラージュとペインティングを組み合わせて制作しているアーティストです。彼女は室内の様子を肉感的に描くことで、出身であるナイジェリアと現在暮らしているアメリカとの関係性を浮き彫りにしています。作品は色が何層も重ねられていて、そのなかにナイジェリアの新聞やチラシもコラージュしています。
『Her Widening Gyre』はキスをする楽しげな恋人たちの様子がいきいきと伝わってくる魅力的な作品です。2018年には40歳以下のアーティストのうち最も売れたアーティストとなりました。
ショーン・スカリー
ショーン・スカリー(アイルランド,1945-)は、イギリス現代アートの名誉ある賞であるターナー賞を2度受賞しているアーティストです。彼の描く抽象的なストライプは若い頃に旅をした北アフリカやメキシコの文化に強い影響を受けています。特にマヤ文明の影響は大きく、後に『光の壁』というシリーズを生み出しました。
厚塗りで彩度の低い画面に感じられる「ぬくもり」は、鑑賞者の心に深く訴えかけてきます。東京国際フォーラムにはスカリーの『バーナレイ』を収蔵されています。また、名古屋市美術館には1993年制作『ボディ』があり、コレクション展などで見ることができます。
ジョウ・チョンヤ
ジョウ・チョンヤ(周春芽,Zhou Chunya,中国,1955-)は「緑の犬」シリーズや『桃の花』シリーズで有名な現代中国のアーティストです。若い頃に文化大革命を経験し、自由に創作表現ができないなかで「社会とアートの関係性」について思索を巡らせました。
革命終結後、彼は物事の本質を表現し始めます。『緑の犬』シリーズは自身の愛犬を描いたものですが、決して写実的ではありません。彼は対象から導かれて自分の心に起こった事象をキャンバスに描き出すという手法をとっています。
また、「五彩基金」という障害のある絵の好きな学生を支援する活動も行っています。
ジョージ・コンド
ジョージ・コンド(アメリカ,1957-)は画家、彫刻家で、アンディ・ウォーホールの元で働いた経歴を持ちます。デフォルメされたグロテスクな人物画で知られておりカニエ・ウェストのアルバム・ジャケットにも作品が使われましたが、絵が問題となり発売中止となるなど話題が多い作家です。
レンブラントやピカソなど、名画の本歌取りを行ったオマージュ作品は、コンド自らが「古典伝統絵画贋作」という言葉で称していますが、高い筆力と新しい普遍性を兼ね備え単なる模倣にとどまりません。具象絵画を多く制作する作家ですが、2011年の展覧会では抽象絵画作品も発表しています。
ジョン・カリン
ジョン・カリン(アメリカ,1962-)は、ニューヨークを拠点に活動する画家です。古典的な絵画をゆがめたような作品や論争を招くような性的タブーをイメージさせる絵画で、絵画の伝統を壊すものだと非難されてきました。
カリンの作品からは絵画のみならずロックウェルなどのイラストレーションからの影響も見て取れます。カリンの作品に感じられる「歪み」は何が起きても不思議ではない、誰にとっても平和ではない現代の世界をそのまま切り取っているかのようです。何百年もの間流れ続ける絵画史を更新し続けるカリンは、今日アメリカを代表する、現代美術にとって欠かせない作家です。
内藤礼さんも是非。
大竹伸朗さんは、人気が無いのですか?
>守屋泰晴 さん
コメントありがとうございます。
随時追記させていただいておりますので次回更新をお待ちいただければと思います。
お前そんなこと言うなや!!
お前も人気がない時そんなことを言われて楽しいかー!!
どうでも良いんじゃい