現代アートの人気有名画家91選【若手や日本&海外作家など多数紹介】

リチャード・セラ

リチャード・セラは、金属の板を使ってミニマルなデザインの巨大彫刻作品を制作するアーティストです。セラの作品で最も有名なのは、マンハッタンの連峰ビル前広場に設置されたモニュメント『傾いた壁』でしょう。この作品は市民の抗議の声を受けて設置から8年後に撤去されましたが、都市とアートの関係性についてさまざまな視点を提供しました。

また、1970年の東京ビエンナーレでは上野公園に杉の木を植え、地面に鉄の輪を埋め込むという「場の芸術」を表現しました。この鉄の輪は現在多摩美術大学・八王子キャンパスで見られます。

マリーナ・アブラモビッチ

マリーナ・アブラモビッチは、身体性の限界などを問うために自分の肉体を傷つけるパフォーマンスで有名なアーティストです。

なかでも1974年の『Rhythm 0』はアーティストと鑑賞者の関係の限界を表現しています。会場にはバラの花や鳥の羽根、さらに拳銃やナイフなどが用意され、鑑賞者は「物体」としての彼女に対して自由に道具を使うように指示されます。鑑賞者たちは次第に過激な行動に出るようになり、服は切り刻まれ、彼女の血を飲んだ者さえ現れました。「物体」から「人間」に戻った彼女を見て、鑑賞者たちは黙って逃げ出したとのことです。

アイ・ウェイウェイ

艾未未(アイ・ウェイウェイ)は、「現代中国で最も影響力のあるアーティスト」といわれています。中国で現代アートが始まった1980年代から活動していて、2000年に上海で行った展示『不合作方式 Fuck-Off』で多くの人に認知されるようになりました。この展示は数人のアーティストのグループ展で、彼はキュレーターを務めています。

2008年の北京オリンピックでは、北京国家体育場・通称『鳥の巣』の芸術顧問を務め、建築に携わりました。社会活動家として、四川大地震の被害の実態調査をインターネットで行っていることでも知られています。

ジェニー・サヴィル

ジェニー・サヴィルは、女性のヌードを極端な遠近法を使って描いているアーティストです。1990年代にはヤング・ブリティッシュ・アーティストの1人として注目され始めました。サヴィルが描く女性像は、巨大なほどの肥満体であったり両性具有の身体であったりするなど現代社会が了解している美意識とは外れた身体をしています。

2018年にはニューヨークで新作展を行い、抽象・具象が入り混じる大きな画面で観客を圧倒しました。同じ年にはオークションで『Propped』におよそ14億円の値がつき、現存する女性画家のうち最高額を記録しています。

シェパード・フェアリー

シェパード・フェアリーは「反戦」「平和」と強い繋がりをもつ作品を制作するストリートアーティストです。大学生のときに「ポーズをとるアンドレ・ザ・ジャイアント」のステッカーを制作して配布、地元のスケーターたちから全米に広まりました。

2008年の大統領選挙ではバラク・オバマを応援するポスター『HOPE』を作り、世界中で知られるようになります。2014年にはネルソン・マンデラの活動を記念する壁画を南アフリカ・ヨハネスブルグに制作しています。また、彼は制作活動の延長としてファッションブランド「OBEY」を立ち上げました。

ルイーズ・ブルジョワ

ルイーズ・ブルジョワは家族への愛着と憎しみというアンビバレンスな気持ちを表現し続けたアーティストです。彼女の制作は、自身の少女時代の家庭環境によって受けたトラウマを癒すものとして行われていました。奇妙でグロテスクな彫刻は彼女の心的世界でありながら、現代人の心の暗喩でもあります。

六本木ヒルズにある『蜘蛛(ママン)』は、高さ10メートルを越える大作です。ブロンズ製の体内に大理石の卵を抱えたこの作品にはブルジョワの母親に対する憧れが込められています。箱根の「彫刻の森美術館」では『ヒステリーのアーチ』を観ることができます。

ジョン・ケージ

ジョン・ケージは、音楽の定義を大きく広げたアーティストです。彼の音楽は「実験音楽」と呼ばれ、沈黙や観客のざわめきなど楽器以外の要素を多く利用します。『4分33秒』は、演奏者が全く楽器を弾かず沈黙を守りとおすという曲で、観客自身が立てる音やホールの内外で起こる音などに意識を向けさせる意図がありました。

ドイツ・ハルバーシュタットのブルヒャルト教会では、『オルガン/ASLSP』という曲が2000年から2639年まで機械によって演奏され続けています。音が変わるのに何年もかかる曲で、音変更のときには多くの人が集まります。

モーリス・ルイス

モーリス・ルイスは存命中にあまり作品を公開せず、制作する姿を妻にも見せなかったという謎めいたアーティストです。ルイスは「ステイニング(染めこみ)」という技法を開発し、キャンバスの上を何層もの絵の具が流れる抽象画を制作しました。作品は制作時期によって「ヴェール」「アンファールド」「ストライプ」の3つに大別できます。

彼の作品は東京都現代美術館をはじめ、日本各地の美術館に収蔵されています。また、村上春樹の小説『色彩をもたない多崎つくると、彼の巡礼の年』の表紙にはルイスの『Pillar of Fire』が使われています。

バーネット・ニューマン

1940年代から60年代にかけて、アメリカで抽象表現主義およびカラーフィールドペインティングの代表的な作家として活躍しました。画家になる前は批評家やキュレーターをしていた経験からか、鮮やかな単一または同系色の色が広がる画面からは自分の作品を一歩離れて見つめたような客観性を感じさせます。

特徴的なのはニューマンが「ジップ」と呼んだ細い線で大きな画面を仕切った構図を用いていることです。2色しか使われていないことも多いシンプルな作品は、逆に見る側が自由にニューマンの世界を捉える余裕を与えてくれます。

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5 COMMENTS

レキシル編集部

>守屋泰晴 さん
コメントありがとうございます。
随時追記させていただいておりますので次回更新をお待ちいただければと思います。

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お前そんなこと言うなや!!
お前も人気がない時そんなことを言われて楽しいかー!!

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