現代アートの人気有名画家91選【若手や日本&海外作家など多数紹介】

ナム・ジュン・パイク

白南準(ナム・ジュン・パイク)はビデオ映像やモニターを作品に使った「ビデオ・アート」という分野を確立したアーティストです。東京大学卒業後の1960年代には国際的な前衛芸術運動「フルクサス」にも参加していて、音楽家やダンサーなどと分野を越えたコラボレーションをしていました。

1963年にはドイツ・ヴッターパールで世界初のビデオ・アート展「音楽の展覧会-エレクトロニック・テレビジョン」を行っています。その後パイクは再来日し、禅や仏教思想の影響を受けた『One Candle』『TV Buddha』などの作品を残しています。

ロバート・モリス

ロバート・モリスは、ミニマル・アートにはじまりプロセス・アート、ランド・アートなどさまざまな芸術分野の先駆者となったアーティストです。彼は1950年代にダンサーであった妻とともに前衛ダンスを始め、多くの振り付けや演出をしました。彼のミニマル・アートは当初、ダンスパフォーマンスの小道具として作られたものです。

初期の作品は『Wall-Floor Slab』や『Voice』のように金属製の大きな多面体を展示会場に設置する、というものが多く、鑑賞者と展示物の時間的・空間的関係を明らかにする意図があったといわれています。

ジャスパー・ジョーンズ

ジャスパー・ジョーンズは、ネオ・ダダやポップ・アートの先駆者として重要なアーティストです。ジョーンズの作品は、星条旗を描いた『Flag』やアメリカの地図を抽象化した『Map』のように、本来二次元であるものを平面的に描いたものが多くあります。

日本文化への関心も高く、1979年から2004年にかけて『Usuyuki(薄雪)』というシリーズを制作しています。絵画、ドローイング、版画で構成されたこのシリーズの移り変わっていく様子は、ジョーンズが考えていた「日本哲学」が深まっていくのを感じられる興味深いものです。

ジャン・フォートリエ

ジャン・フォートリエは、フランスの抽象絵画スタイルの1つである「タシスム」、そしてそれに続く「アンフォルメル」の代表的なアーティストです。

制作を始めた頃は『管理人の肖像』のような具象画を描いていたのですが、第一次世界大戦、そして第二次世界大戦を経て抽象的な作風に変わっていきます。戦争の実態を生々しく具象で描くのではなく、絵の具を押しつぶしたようなかたちで対象の輪郭もないように描くことで、戦争の非人間性と悲惨さを表現しました。1943年から始まった「人質」シリーズはフォートリエの代表的な作品です。

ニキ・ド・サンファル

ニキ・ド・サンファルは、たくさんの原色を使った彫刻作品を制作していたフランスのアーティストです。彼女は20代で精神療法として絵を描き始め、次第に芸術家になりたいという思いを抱きます。31歳のときに液体絵の具を入れた石膏を銃で撃つ「シューティング」という絵画で一躍有名になりました。

その後、代表作となる『ナナ』と呼ばれるカラフルでふくよかな女性像を作り始めます。生命力溢れる柔らかな形の彫刻は世界的に人気です。東京・立川市の「ファーレ立川アート」という取り組みでは、『会話』という作品が街中にベンチとして展示されています。

サイ・トゥンブリー

サイ・トゥオンブリー(Cy Twombly)はアメリカの抽象表現主義時代に続いて登場したアーティストで、どの画派にも属すことなく、生涯にわたって独自の表現スタイルを追求し続けました。

彼の表現はいたずらな落書きのようでありながら、そのワイルドさと遊び心のある荒さで観る人の心を惹きつけます。作品の中では頻繁に文字や数字、記号などと絵とが組み合わせられて登場しており、色彩を持った詩のような表現に見えます。彼の作品は2015年にサザビーズのオークションで約87億円で落札され、その人気の高さを証明しました。

イヴ・クライン

イヴ・クライン(Yves Klein)は、戦後ヨーロッパのコンセプチュアル・アートを代表するフランス人芸術家で、一色のみを使用するモノクロ絵画シリーズを数多く展開しました。中でも青色は彼の代名詞として重用され、そのこだわりから理想の青色顔料を自身で開発するなどしました。

パフォーマンスアートのパイオニアとしても知られており、人間の動きや体の輪郭をキャンバスに写し取るパフォーマンス「人体測定」は彼の代表作となりました。短い活動期間のなかでも多数の人気作品を生み出しており、国際的に影響が高いアーティストです。

ドナルド・ジャッド

ドナルド・ジャッド(Donald Judd)はアメリカのアーティストで、近代純粋彫刻のパイオニアです。彼はそれまで主流だったヨーロッパ芸術への批判的観点から、作品から一切の物語性を排除した表現を模索し、現在ではミニマリストの代表的作家として知られています。

アルミニウムや鋼などの産業素材をアートに取り入れたことも画期的で、アメリカ現代美術の源流を作ったと言えます。作品が空間に意味付けられず、自律した存在であることにこだわったため、キュレーターによって予めテーマが決められた展覧会への出展は拒否する傾向にありました。

ロバート・ラウシェンバーグ

ロバート・ラウシェンバーグ(Robert Rauschenberg)はアメリカのアーティストで、ネオダダ運動の代表的人物であり後のポップアート運動にも影響を与えました。彼は抽象絵画と、廃物や大衆的な図像などを組み合わせた「コンバイン・ペインティング」という作品群を発表し注目を集めます。

彼の作品には廃物に溢れる当時のアメリカ社会が投影されており、芸術と市民生活がキャンバスの上で融合されています。1964年にヴェネツィア・ビエンナーレで最優秀賞を受賞、1998年には高松宮殿下記念世界文化賞絵画部門を受賞しました。

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5 COMMENTS

レキシル編集部

>守屋泰晴 さん
コメントありがとうございます。
随時追記させていただいておりますので次回更新をお待ちいただければと思います。

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お前そんなこと言うなや!!
お前も人気がない時そんなことを言われて楽しいかー!!

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