第5位:武烈天皇(ぶれつてんのう)
武烈天皇とは、日本における第25代目の天皇です。生没年は不明ですが、在位期間は5世紀末から6世紀初頭までになります。即位から8年で亡くなりました。
武烈天皇は、『日本書紀』に記述されている限り、暴君と名高い人物です。人の苦しむ姿を見るのが楽しかったようで、数々の恐ろしい逸話が残っています。
「爪を剥いだ状態で芋掘りをさせた」「胎児を見るために妊婦の腹を裂いた」「池の水門から人を流して矛で突き刺す」など生々しい殺人を行っていました。
第4位:明智光秀(あけち みつひで)
明智光秀とは、美濃国の戦国武将です。美濃国主である斎藤道三や室町幕府の将軍である足利義昭に仕え、最終的に織田信長の家臣となりました。和歌などを好む文化人であり、戦死者を弔う優しい心の持ち主でもあります。
温和な性格に見えた明智光秀ですが、その生涯において「主君を殺害する」という裏切り行為を行いました。主君の織田信長を「本能寺の変」にて暗殺したのです。
織田信長を殺害した理由は諸説あります。「気性の荒い信長に耐えかねた」「心労が溜まっていた」など多くの意見がありますが、史実上では確かなことは何も分かっていません。
明智光秀はどんな性格だった?様々なエピソードから人物像を考察
第3位:宇喜多直家(うきた なおいえ)
宇喜多直家とは、戦国時代に備前国(現在の岡山県)の武将として活躍した人物です。直家は祖父の死後に父親と放浪生活を送り、つらい幼少期を過ごします。しかし、徐々に武士として戦績をあげて出世の道を歩むようになりました。
宇喜多直家は冷酷な暗殺者として有名でもあります。祖父の仇である戦国武将の島村盛貫や義父の中山勝政を暗殺し、勢力を広げていきました。そして、戦国大名である三村家親を鉄砲で暗殺させたのです。
これらから、直家は策略に長けた最高の謀将と呼ばれています。身内であっても冷酷に殺害する様子は現在の暗殺者と変わりません。
第2位:徳川家康(とくがわ いえやす)
徳川家康とは、戦国武将であり260年以上続く江戸幕府を開いた人物です。彼は忍耐強く契機を待ち続け、最終的に戦乱の世を終わらせて天下統一を成し遂げました。
しかし、偉大な徳川家康にも悪人の一面があります。異国生まれのキリシタン女性「おたあジュリア」に惚れて、側室にしようとしたのです。しかし、ジュリアはキリシタンであるがゆえに断固拒否します。
これに対して、家康はキリスト教を禁止してジュリアに信仰を捨てるよう迫ったのです。これもジュリアが拒否したため、家康は他のキリシタンに焼印を押したり、島流しをするなど酷い迫害を行いました。
第1位:織田信長(おだ のぶなが)
織田信長とは、戦国時代に尾張国(現在の愛知県)生まれの武将です。若い頃は「尾張の大うつけ」と呼ばれていましたが、戦場にて徐々に活躍し始めます。やがて、カリスマ的武将として周囲から一目置かれるようになりました。
しかし、織田信長にも悪人の部分があります。彼は敵対する者には容赦なく残虐的な仕打ちをしました。謀反人を家族もろとも虐殺したり、一向一揆*でも数万人を殺害しています。なかでも、代表的なものが「比叡山延暦寺の焼き討ち」です。
延暦寺は織田家と敵対する戦国大名の朝倉氏の味方をしたことで信長の怒りを買いました。信長は寺を焼き、子供や僧侶も含めた多くの人々を殺害したのです。
一向一揆とは、浄土真宗の本願寺教団である信徒たちが権力に反発して起こした抵抗のことをいいます。構成員は農民や商人、僧侶、武士たちでした。
【24年11月最新】織田信長がよく分かるおすすめ本ランキングTOP9
日本の悪人をよく知れる書籍
日本の歴史人物 悪人事典
本書は、日本史上の人物たちの「悪」の側面をイラストや図説で分かりやすく面白く解説しています。振り仮名や時代ごとの主な出来事も記載してあるため、日本史初心者の方にもおすすめです。
逆転無罪!日本史をザワつかせた悪人たち
本書は、日本史上で悪人と呼ばれている人々を別の視点から見直しています。実際は悪人ではない証拠を現代における歴史調査によって解説している点が特徴的です。
歴史悪人ランキング日本に関するまとめ
今回は、日本の歴史における悪人をランキング形式でまとめました。全体的に見ると、本当に残虐的な行為を犯した者から周囲の人々によって悪人に仕立てられた者まで、さまざまな人物がいます。
これらから分かる通り、歴史の人物を学ぶときは1つの視点からではなく、いろんな方向から見ることが必要です。この記事で皆さんの日本史への興味が少しでも増えていれば幸いに思います。
歴史とは難しいもので、善悪だけで判断できませんし、そんなに単純な事ではありませんよね。
記事の結びでの、
「歴史の人物を学ぶときは1つの視点からではなく、いろんな方向から見ることが必要です」
同感でございます。
ライターの方が、注意深く、そして客観的に作成されたことが何となくですが読み取れました。
それでいて、とても分かりやすい記事。
大変勉強になりました!!
砂川さんへ
こちらの方にもコメントをくださって嬉しいです。ありがとうございます!
悪人と呼ばれる人々にも善人の面があり、善人と呼ばれる人々にも悪人の面がありますよね。この記事では、「悪」の視点のみから考察していますが、客観的にまとめることを大切にしました。だからこそ、あえて歴史を学ぶうえで重要なのは視点の多さだと伝えられたらと思います!その点を共感してくださって、本当に嬉しいです。
「悪人だと思ってたけど、時代によって違うんだ!」
「善人だと思ってたけど、非道な面も持っていたんだね…!」
記事を読んでこのように思ってくれたら嬉しいですね。今回の記事のように、歴史の面白い情報と歴史を学ぶうえで大切だと思うことを今後もたくさん伝えていきたいと思います!
今後もレキシル記事を読んでくださると嬉しいです。
改めまして、コメントいただきありがとうございます!