【太宰治クイズ#3】人の堕落と退廃を真正面から描いた作家。

本作は井原西鶴作品を、太宰独自の解釈を交えて構成された作品であり、冒頭にて「これは西鶴の現代訳というようなものでは決してない」と述べております。

木村は太宰の「善蔵を思ふ」という作品を読み、太宰に手紙を送ったことから文通を始める仲となりました。その後、結核など病苦により薬物自殺を図り、その病床での日記を基に、太宰は「パンドラの匣」を書き上げました。

「ヴィヨンの妻」はフランスの詩人・フランソワ・ヴィヨンの名前から取られた作品で、放浪詩人である大谷とその周辺人物について、大谷の妻「さっちゃん」視点で描かれた作品となっています。

1947年に出版された小説「斜陽」は没落貴族なった人々を描いた作品で、その後、没落した人々を指す言葉「斜陽族」という言葉の語源にもなった作品です。

太宰は大地主であった津島家へ帰郷し、GHQの農地改革によりがらんとした有様を見て「桜の園だ」と繰り返し言っていたと、太宰の妻・美和子のエッセイに記述されております。

1948年5月に脱稿し、その後6月に入水自殺をしたために「遺書」の様な作品であると考えられてきた作品。ちなみに、「三葉」とは「三枚」という意味の言葉です。

本作は、大庭葉蔵という男性の手記を基にした体裁で書かれていますが、所々に太宰の経験を色濃く反映した場面が登場するなど私小説的な一面のある作品となっています。

「グッド・バイ」は雑誌の編集長である田島周二という男は結婚しているにもかかわらず、愛人が10人いるという遊び人であったのですが、34歳の時に雑誌の編集に専念するために女性達と分かれるという決断をし…という物語です。

この自殺に関して、様々な憶測があり、太宰の最後の洒落であったとする説や、愛人・富栄による無理心中説など様々な説が飛び交っております。

この忌日名は、太宰と生前交流のあった作家・今官一により名付けられた忌日名です。