小説ヲタクがおすすめするオールタイムベスト83冊【ジャンルや感情、気分別に紹介】

“深く考え込みたい”ときにおすすめ純文学5選

こころ

読んでみて

『こころ』は1914年に出版された夏目漱石の代表作の1つです。高校の国語の教科書で一部を読んだことがあるという人も多いのではないでしょうか。夏目漱石の「後期三部作」と呼ばれる作品群の最後の作品となっています。

物語は「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の3部に分かれています。鎌倉の海で語り手の「私」は「先生」と知り合い、東京に戻ってからも交流を続けるのですが先生にはどこか人と打ち解けない、影の匂いがありました。あるとき、父の病気のため故郷に戻っていた「私」に先生から「遺書」が届きます…恋とは何か、人を信じるとは何か、そして自分とは何か、生きていくうえで誰もが直面する問題がこの作品には描かれていると感じます。

みんなのレビュー

https://twitter.com/sayublue/status/1278488683985821696?s=20

河童

読んでみて

芥川龍之介が1927年に発表した『河童』。ファンタジーのような世界観で当時の日本社会を皮肉たっぷりに風刺した名作です。芥川の晩年の代表作の1つで、彼の命日・7月24日が「河童忌」と呼ばれるのもこの作品に由来しています。

ある精神病患者が語る話として物語が始まります。その患者は3年前のある日、穂高山に登ったときに河童に遭遇し追いかけているうちに河童の国に迷い込むのですが、その河童の国というのが人間社会と全く逆のひどい世界で…読んでいるうちに、河童の国の理論が沁みついてくるような、納得してしまうような気がしてきます。私たちの世界の「本当」はどうだろう?と思わず考えてしまう作品です。

みんなのレビュー

理解できないものを否定するのではなくてその裏にある理由を考えてみることが大切なんだと思った。「自分のことを棚に上げるなよ、俺から見たらお前も気持ち悪いぞ」と河童に言われた気がした。

引用元:読書メーター

風の歌を聴け

読んでみて

村上春樹のデビュー作『風の歌を聴け』は、1979年に群像新人文学賞を受賞して出版された小説です。村上の小説は巻数の多い長編が多いですが、この作品は文庫本でも比較的薄いため手に取りやすいでしょう。1981年には小林薫の主演で映画化もされています。

この作品は主に語り手の「僕」と友人の「鼠」のひと夏の物語です。比較的裕福な大学生の、けだるい夏休みの様子が村上特有の語彙で描かれています。これといって話がぐっと盛り上がる場面があるわけではないのですが、読み終わった後に胸にしんとした独特の気持ちが残ります。

みんなのレビュー

純文学であるが、説明できない微妙な面白さがある。すらすら読み進められる。

引用元:読書メーター

アルゼンチンババア

読んでみて

よしもとばなな(吉本ばなな)の『アルゼンチンババア』は、2002年に出版され、2007年には映画にもなった作品です。現代アーティスト・奈良美智のイラストや写真が添えられています。

母を亡くした主人公・みつこは自分の父親が街はずれの廃墟のようなビルに住む風変わりな女性、通称「アルゼンチンババア」と付き合っているという噂を耳にします。思い切ってアルゼンチンババアのもとを訪ねてみると…私たちにとって本当の幸福とは何か、世の中で「幸せ」と思われていることに自分は心の底から同意できるのか?そのようなことを考えてみたくなる小説です。

みんなのレビュー

なんだろう、このジンワリ感。こんな風に誰かを幸せに出来る人、いいよね。私もアルゼンチンババアになりたい。誰かに幸せにしてもらうよりも、誰かを幸せにする、そんな人。

引用元:読書メーター

夏物語

読んでみて

『乳と卵』で芥川賞を受賞した川上未映子。彼女が2019年に発表した『夏物語』は、人間が生まれること、そして死んでいくことについて真っ向から向き合っている小説です。そのようなテーマを扱っていながら重苦しさはないのは、川上の読み心地のいい文体と言語センスによるところが大きいと思います。

主人公の夏子は38歳。恋人も夫もいませんが、パートナーのいないまま人工授精で子をもつことを考え始めました。あるとき、人工授精で生まれ父親の顔を知らない男性・逢沢潤と出会い…「産む」ことには決定権があるけれど「生まれてくること」は自分では決められないというその深淵を描いた名作です。

みんなのレビュー

まとめ

あなたにぜひ読んでほしい、これから読み継がれるだろう小説を83冊ご紹介してきました。あなたの気分に沿ったものは見つかったでしょうか?

自分の気分に合った小説を読んでいるとき、私たちは本当に登場人物たちの人生を生きているような気持ちになれます。それは人生を豊かにする経験です。私たちは小説を読むことで、自分の人生以外の人生を生きることができます。

ぜひ、読書で自分の身体だけでは味わえない体験をしてみてください。この記事がその手掛かりになっていたらとても嬉しいです。

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