15年間人間を憎み続けた巨大象が、初めて人間を信じた瞬間に起きた奇跡

同僚たちの反応

出典:Midjourney

2週間ほど経った頃、他の職員たちの間で私の行動が話題になっていました。
「新人の子、毎朝ダンボに話しかけてるんだって」
「また始まったか…前の新人も同じことやってたな」
「3ヶ月もすれば諦めるよ」
冷ややかな視線を感じることもありました。でも、マイクさんだけは違いました。
「エミリー、無理しちゃダメだよ。でも…君の気持ちは分かる」
彼は15年間、諦めずにダンボの世話を続けてきた人でした。そのマイクさんが、私の行動を見守ってくれていることが、何よりの支えでした。

小さな変化

出典:Midjourney

1ヶ月が過ぎた頃、小さな変化に気づきました。
いつものように椅子に座って話しかけていると、ダンボが私の方を見たのです。ほんの一瞬でしたが、確かに目が合いました。
「ダンボ、今私を見たでしょう?」
思わず立ち上がった私。でも、その瞬間、ダンボは慌てて顔を逸らしました。まるで、「見てない、見てない」と言っているかのように。
その仕草があまりにも子どもっぽくて、思わず笑ってしまいました。
「ふふ、意外と可愛いところあるのね」
その日から、私とダンボの間に、微妙な変化が生まれ始めました。私が餌を投げ入れる時、以前なら完全に背中を向けていたのに、横向きになって、時々こちらを窺うようになったのです。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です