二人だけの時間

象舎にいた他の職員たちも、この光景を見て言葉を失いました。
「写真に撮らせてくれ」
誰かがそう言いましたが、私は首を振りました。
「この瞬間は、私とダンボだけの秘密にしましょう」
ダンボの小さな目が、まるで笑っているかのように見えました。
信頼関係の深化

それから、ダンボとの関係は劇的に変化しました。
毎朝、私が象舎に近づくと、ダンボは檻の近くまで歩いてきて、鼻を軽く振って挨拶をしてくれるようになりました。時には、甘えるように私の肩を鼻で軽く押すことも。
「おはよう、ダンボ。今日も元気ね」
「今日のリンゴは特別大きく切ったのよ」