奇跡的な変化

私の声に、ダンボは「ウルウル」という低い鳴き声で応えてくれるようになりました。これは、象が安心している時に出す音です。
週に一度の身体検査も、以前は鎮静剤が必要でしたが、今では私が立ち会うだけで、大人しく受けてくれるようになりました。
「信じられない変化だ」
獣医のドクター・スミスも驚いていました。
お風呂嫌い発覚①

信頼関係が築けてから気づいたのですが、ダンボには意外な弱点がありました。
水浴びが大嫌いだったのです。
通常、象は水浴びが大好きな動物です。でも、ダンボにホースで水をかけようとすると、5トンの巨体で必死に逃げ回るのです。
「ダンボ、お風呂の時間よ〜」